葛藤
戦いには勝ったが心では負けてしまった自分が悔しい、化け物に煽られただけで血が上ってしまった自分に。ヤケ酒を飲んでいた時にバルビダが近寄ってきた。
「どうしたんです?もしかして勝手に出て行ってしまった自分を叱りにきたんですか?」
「いや、そうじゃない。俺だってもお前さんの心境だったら行くさ、村を崩壊させた奴がいるんじゃないかってね。だがその自分勝手な行動で復讐を果たせず死ぬかも知れなかったんだぞ?」
ーー確かにそう、バルビダの言う通りだ。自分勝手な行動で周りに多大なる迷惑を掛けるかも知れなかった、続けてバルビダがこう言った。
「修行し、戦技を覚えるといい。次また化け物と会った時自分でも倒せるぐらいに強くなれ。」
戦技とは剣士や戦士と言った剣を専門とする職業が使える技で、一応戦士な俺にはピッタリな技だった。
「しかもお前さん、魔法戦士なんだろ?魔法も使えるなら防御魔法を覚えとくといい、魔法関連ならルーシュに聞くといい。」
「使いたい呪文を念じてみて、そうしたら発動出来るはずよ。どんな魔法が使えるか楽しみね。」
期待されているようだ、まあそりゃ珍しい職業だから期待するだろうけど。そう思いつつ魔法を念じてみた。