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欠陥製品の幻想入り  作者: カゲロウ
3章
42/49

初の人里

本編40話。

なんかグダグダ。

それでは本編、どうぞ。

「んー!初めて外に出た気がしますねー」

「そ、そうね…」

(そういえば、カゲロウは自分が記憶喪失だって知らないんだったわね…)

私は、鈴仙との約束通り、カゲロウを外に連れ出していた。

「どこに行きましょうか?」

「それじゃあ、人ざ…」

そこまで言って、思いとどまった。もし目の前のカゲロウも人間嫌いであったなら、単なる苦痛だろうから。

「人里…人が住んでるところですか?行きましょう!」

「えっ…えぇ、行きましょうか」

幸い、カゲロウはあの事は覚えていなかったらしい。そのことに安堵しつつ、私達は人里に向けて歩き出した。


「うーむ…ありゃ…なんつーか…」

「いつも以上に親しげだね〜」

アリスがカゲロウと出かけることを聞いた俺は、ユナを巻き込んで見張ることにした。なんでかって?そりゃ、暇だからだよ。

「つーか、あいつ人里に行って大丈夫なのか…?」

「大丈夫なんじゃない〜?」

「軽っ!?」

なんか、こいつと話してると疲れる気がする。カゲロウも普段はこーなのかもな…

「てか、追わねぇと見失うっ!!」

「急いでもバレちゃうけどね〜」

「それでもだ!」

「なんで追うんだっけー?」

単なる暇つぶしだが、ユナはわかって言っている。多分。そうだと思いたい。


「凄いや…人が沢山…!!」

カゲロウは子供みたいに目を輝かせていた。そんなに珍しいかな…

「そんなに珍しいものでもないわよ?」

「そうなんですか…?」

カゲロウは明らかに落胆していた。いや、落胆するほどのことなの…?

「珍しくないんですね…世間知らずみたいです…」

いやまぁ、そりゃ世間一般の常識は知らないだろうけど…酷過ぎない?

「これ…常識だと思ってたんだけど…」

「…そうですよね…常識ですよね…」

あ、ダメだ。余計気にしてる…

「と、とりあえず。どこに行くの?慧音のところにでも行く?」

「ケイネ…さん…ですか?」

なんで毎度片言なんだろう。この人外国人だっけ?

「そう、上白沢慧音。寺子屋の先生をしてるの」

「なるほど…」

…寺子屋に行って、どうなるんだろう…というか、なにか思い出せるのかな?

「寺子屋、行きましょう!」

あぁ…また目をキラキラさせてる…やっぱり子供みたいね。


「さて、どーするよ」

「どうするもこうするも、ルインが決めるんだよ〜」

マジか、こいつ投げ出しやがった。

「どーしようもねーだろこれ…慧音がなんとかしてくれんじゃねぇの?」

「慧音はそこまで器用じゃないよ〜」

だよな、無理だよな…

「まぁ見守ろーよー」

あれだな、多分、子を見守る親ってこんな気分なんだろうなって、つくづく思ったわ。

次はカゲロウと慧音がご対面かな

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