表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
欠陥製品の幻想入り  作者: カゲロウ
3章
39/49

突然の悲劇

本編37話にして3章開幕話。

ちょっとした悲劇のある回。

それでは本編、どうぞ。

「…ただいま戻りました…」

「おかえり、ルーツ。今回は残念だったね」

「…次こそは…必ず」

「大丈夫さ、もう手は打ってある」

「は…?」

(ルーツのおかげで目覚めさせることは出来た。次は、記憶だ。ふふふ、少しでも僕と()のことを思い出して欲しいね、シャリス…)


そしてこれは、永遠亭で今後の事を考えていたある日のこと…

「アリスさーん!鈴仙さーん!」

「あら、あれって…はたてよね?」

「はたてさんが来るなんて珍しいですね。何かあったんでしょうか」

空から声をかけてきた人は、はたてさんと言うらしい。あの人も探すのを手伝ってくれてるんだろうか…って当然か、霊夢さんはこの幻想郷に必要な人らしいし。

「これ見てください!過去の写真を漁ってたら…って貴方!」

「へ…お、俺ですか?」

「そうですよ!貴方、最近幻想入りしたばかりですよね?」

「え…そうですけど…」

「なら、これは一体なんですか?」

そう言ってはたてさんが見せてきたのは、()()()()()()()()()()()()()だった。

「…知りません、こんなの。俺は人里に行ったことなんて一度もないんですよ?」

「そもそもカゲロウは人間嫌いだからな、人間相手にこんな笑顔見せるわきゃねぇよ」

「…そうですか…ってそんなことは重要じゃないんですよ」

「はたて、どうゆうこと?」

「いやですね、この写真…撮られたのが4()()()()()()()()

「…えっ?」

この写真が4年前のもの?有り得ない。その頃、俺は中学生だった。そして、俺は外の世界で生活していた。そんなことを考えていた時、またあの頭痛がした。

[オレカラ逃ゲルナ、思イ出セ。目ヲ逸ラスナ、ヨク見ロ。ソノ事実ヲ、コノ現実ヲ視ロ。ソシテ絶望シロ!オレニソノ身体ヲ返セ!!]

「う…ぐ…ぐ…ぁ…」

「カゲロウさん…どうかしたんですか?」

心配そうにする鈴仙さんに応えることはできなかった。それどころでは無かったのだ。

「ぐ…あぁぁぁぁァぁァぁァぁァぁァァァァァァァ!!!!!」

想像を絶する痛み…不滅でなければ死んでいたとさえ思うほどの激痛に、俺は意識を失ってしまった。



「…永琳、カゲロウは大丈夫なのか?」

「えぇ…落ち着いてはいるけど、まだ目は覚まさないわ」

「そうか…」

急に発狂してカゲロウが倒れたあと、俺達は急いでカゲロウを永琳の所まで運んだ(もちろん、はたてとかいう野郎にも手伝わせた)。そしてそれから2時間が経っているが、カゲロウが目覚める気配はないらしい。

「…あいつ、とことん不幸体質なのか…?」

「そんなこと言ってる場合なの?もしカゲロウに何かあったんだとしたら…」

「十中八九、あのよく分かんねぇ野郎だな」

「…よね…」

俺達は確信していた。カゲロウに潜む謎の存在、あいつがまた何かやったに決まっている。

「…そーいや、あのはたてって野郎は一体なんなんだ?」

「彼女は姫海棠はたて、天狗の記者よ。もう1人、射命丸文ってのもいるけど、能力は違うわね」

「ふぅん、どんな能力なんだ?」

「文は風を操る能力、はたては念写よ」

「念写…大方それでカゲロウの写真を見つけたのか」

「でしょうね。でも…」

「あぁ…あいつが4年前に幻想郷(こっちの世界)にいる訳がねぇんだよな…」

俺達には、4年前のカゲロウの写真が幻想郷にある理由が分からなかった。


そして、さらに数時間が経った頃…

「ルインさん、アリスさん!カゲロウさんが!」

「目ぇ覚ましたのか!兎っ子!」

「は、はい!」

俺達は急いでカゲロウの所へ行った。

「カゲロウ、大丈夫か!」

「目が覚めて良かったです!」

「どこか変なところはない?大丈夫?」

「…………」

カゲロウは何故かしばらく黙り込んで、その一言を口にした。

「えっと……その……()()()()()()()()()?」

「…はっ?」

俺達は絶句し、恐る恐る尋ねた。

「なぁ…寝惚けてんのか…?それとも、ふざけてんのか…?」

「カゲロウ…さん…?」

「ねぇ…嘘よね…カゲロウ?」

「何を言っているのか…よくわからないです。ここは…どこなんですか?」

間違いない、間違えようもないくらいに綺麗に、()()()()()()()()()()()()()()()()()

カゲロウの記憶が飛びました。はてさて、どうなることやら

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ