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欠陥製品の幻想入り  作者: カゲロウ
2章
34/49

崩落

本編32話。

前回の問はわかった人の方が多いと思う今日この頃。

それでは本編、どうぞ。

「……ん…?」

「斬られて…ない?」

その凶刃が俺達を捉えることは無く、首筋で止まっていた。

「グ…クソ…紛イ物ノクセニ…邪魔シヤガッテェェェ!!!」

そう叫び、膝をついた。そして両手の剣は消え…

「う…ぐぅ…」

次の時には、聞きなれたカゲロウの声色になっていた。

「カゲロウ…だよな?」

「ルイン…俺は…何を……ぐっ…」

「だ、大丈夫か…?」

「がはっ…」

カゲロウは何かを吐き出した。それは…()()()()()()()()()()

「な…血ぃ!?」

「おい!大丈夫か!?まさか、毒なのか!?」

「毒…じゃない…もう消えてるし…多分、内側から酷く損傷してるのかも…」

それで俺と妹紅は察した。

「それは…もしかしたらよ…」

「スペルカードを使ったせいなのかもしれない…」

「い…いつ…?」

「それは…うぅん…」

妹紅はどう説明したものかと唸っていたが、そんな無駄話をしている余裕はなさそうだった。不意にさっきより大きな地鳴りがした。

「うおっ…マジか、崩れるんじゃねぇのか?」

「そうなる前に早く出なきゃな」

「だね…って、そう言えば、あの子は?」

「「あ、それなら後ろ」」

「…へっ?」

俺達の言葉に、カゲロウは後ろを振り返り、そして…

「お…落ちちゃうよ!?早く助けてあげなきゃ!」

と言って駆け寄って行った。

「…なんつーか…まぁ…」

「お人好しというか…なんというか…」

カゲロウの行動に、俺達は完全に呆れ返っていた。


「う…くぅ…」

「大丈夫?ほら、掴まって」

「誰が…あんたなんかに!」

ルーツはそう言って一向に俺の手を掴もうとしなかった。

「そんなこと言ってる場合?建物だって壊れて危ないし…何よりこのままだと落ちるよ?」

「あんたに助けられるよりマシ!」

そんなことを言われても、助けると言った以上助けるし、何より身体が治りきっていない(そもそも新たな傷を負ったばかりなのだ)のだから、早くして欲しい。

「早く…してよっ!」

「嫌って言ったら嫌なの!」

〔子供だね、彼女は〕

(ホントにそうだね!!)

半ばキレ気味に答えてしまった。そんな時だった。

「う、うわっ!!」

一際大きな揺れが来て、辛うじて残っていた壁が崩壊した。そして…

「う…うわぁぁぁぁ!!!」

「きゃあぁぁぁ!!」

その崩壊につられたかのように、俺とルーツのいた場所も崩れ落ちた。

「カゲロウっ!!」

落ちる直前、俺の名前を叫んでこちらに来ようとするルインと、その後を追ってくる妹紅さんの姿が、視界の端に一瞬だけ見えた。

そろそろ他のキャラの視点で書くのもありかと思う。

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