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19話にして1章完結話。
それでは本編、どうぞ。
「…お見苦しいものをお見せしました」
俺はアリスさんから離れた途端に土下座した。
「い…いいのよ…私から誘ったことだし…」
なんだか気まずい…と思っていたらみんなが一斉に来た。
「カゲロウさん!詳しく教えて貰いますよ!」
「そうよ!教えないと妬むわよ!」
「教えてね〜♪」
「えっ…ちょっ…鈴仙さんとユナはともかくパルスィさんまで!?てか起きてたんですか!?」
「いや…すまない…」
「ごめんなさいね…彼が口を滑らせたものだから…」
「わり、アリィのこと全員に話した」
「ちょぉぉぉ!!!!!」
結果、先にルインから聞いていた妹紅さんと、理解力のある女性(この人が永琳さんらしい)以外の3人に1から説明する羽目になった。
「…それは…」
鈴仙さんは辛うじてそう呟いていたが、パルスィさんは絶句していた。それほど衝撃的だったのだろう。やはり、と言うべきか、ユナは終始笑顔だった。
「ふふ、貴方はそのような経験をしたのですね」
「あっ…」
いつの間にか御神楽も起きていた。でも、初めのように敵対するような雰囲気ではない。
「一応聞いておきますが、私を運んだのは貴方ですか?」
「えーっと…ルイン…だけど、提案したのは俺。あのまま放置する訳にはいかないし」
「…お人好し、じゃな」
そう言いながらも、御神楽は何か考え込んでいた。
「仮にも助けられたのですから、何か礼をしなければいけませんね…」
「…はぁ?んな事…」
「決めました。私は今から貴方様に仕えましょう」
御神楽は俺を見ながらそう言った。
「「「「「…………」」」」」
沈黙。
「「「「「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?」」」」」
そして5人(俺、ルイン、アリスさん、パルスィさん、鈴仙さんだ。ユナはいつも通り笑顔、永琳さんは笑いを堪えていた)は同時に叫んだ。
「何かおかしな事でも?」
「なんで俺に仕えるの!?」
「礼ですが」
「いやいや説明になってないっ!!」
「これからよろしくお願い致します、主様」
「良かったじゃねぇかwww」
「全然よくないっ!!」
なんでかわからないけど、両隣にいるアリスさんとパルスィさんに睨まれてるしっ!!
「てなわけでさ!なんか知ってることねぇ?」
「知っていること…じゃと?」
いや普通に会話してるしっ!!!
「私が最後に聞いたのは、ここから北東に位置する森林で何か行うことくらいですが」
「じゃあ次はそこに行こー♪」
なんか勝手に次の目的地が決まりました。
「ただし、十分な休養をしてからよ。カゲロウとパルスィ、あと…そこの貴女はアリスとルイン以上に消耗してるんだから」
「私は御神楽栞。以後お見知りおきを」
「今更自己紹介かよっ!!」
「…まぁ…よろしくね、栞さん」
とりあえず呼び方だけは改めることにした。
その頃…
「ふむ、御神楽は倒されたか。まぁ、想定内だ」
「つっても、アイツらが連れ帰ったみてーだけどな」
「彼のことだ、放置しておけずに連れ帰ったのだろう。さて、次はどちらに行ってもらおうか…」
「次は私が行く。アイツは私が…」
「えー、俺も行きてーのに…」
「うるさい!行くったら行くの!」
「…ならば任せよう」
「うん、絶対に…アイツだけは…!」
この幻想郷のどこかで、不穏な会話が繰り広げられていたけど、俺達は知る由もなかった。
幕間とキャラ紹介的なもの挟んで2章書く。




