帰還
15話。
永琳登場。
それでは本編、どうぞ
「ただいま戻りました…」
俺達は永遠亭に戻ってきた。ルインはパルスィさんを浮かせていたけど(!?)、俺は結局最後まで背負って帰ったので、とてつもなく疲れた。
「わ〜♪2人も増えてる〜♪」
「重かったぜ…ユナも手伝え」
「ルインは途中から浮かせてたよね!?!?」
「そうね…重いもなにもないと思うんだけも」
そうこうしているうちに、奥から残りの2人が現れた。
「あ…その…おかえりなさい」
「よ…おかえり」
「まだ引きずってるんですか!?もう6時間以上経ってますよね!?」
「いえ…違うんです…」
「ユナがな…」
「ユナ、お前何した」
ルインがそう聞くと、ユナは悪びれた様子もなく言った。
「凄い硬直してたからちょーっとスペル使っただけだよ〜♪」
「「いやダメでしょ(だろ)!!」」
「と…とりあえず、その2人を寝かせましょう」
俺は鈴仙さんの指示に従って、パルスィさんと御神楽さんを寝かせた。ルインは未だにユナと言い合っていた。
「…はぁ…それにしても…疲れたや…」
それを最後に、俺の意識は途絶えた。
「カゲロウさん!?」
鈴仙の叫びを聞いて、俺は言い合いをやめた。
「兎っ子!カゲロウがどうかしたのか!?」
「急に倒れたんです!あとその呼び方やめてください!」
『カゲロウが倒れた』。その事実に俺は嫌な予感がした。
(まさか…さっきまでの戦いでどっかやってたんじゃねぇだろうな…)
カゲロウは他人を心配させまいと何もかも我慢する癖がある。だから、今回もその癖で苦痛を我慢していた可能性がある。そんなことを考えていた時だった。
「鈴仙、どいて」
ふいに現れた大人っぽい女がカゲロウに触り始めた。
「骨が何本か折れてるわね…あとこれは…魔力暴走ね」
「魔力暴走…なんだそれ?」
「慣れてないのにいきなり大出力でスペルを撃つとなりやすいのよ。回路がオーバーヒートして体温が急激に上昇するの」
俺とアリスは顔を見合わせた。思い当たる節があったからだ。
「とりあえず、彼は別室ね」
「私もお手伝いします」
そう言って鈴仙と女はカゲロウを運んで行った。
「流石永琳だな」
「妹紅、いまのが永琳ってやつなのか?」
「あぁ。ここの医者だ」
「ふぅん…」
俺は永琳を信じることにした。
カゲロウくん倒れちゃいました




