覚醒
13話。
カゲロウがスペル使っちゃいます。
それでは本編、どうぞ。
「うぅ…どうすればいいのよ…」
私はパルスィと戦っていたが、完全に防戦一方だった。打開策は未だに見つからない。そんな時、私の後ろから光が発せられた。
「なっ…何なの?」
その光の中心はカゲロウだった。
「カゲロウ…?」
「うわぁ…レンズ割れてる…見にくいし、邪魔だし…もう良いかな」
さっきの衝撃でひび割れた眼鏡をカゲロウは投げ捨てた。そして、眼鏡を外したその右眼はとても緋く、その左眼はとても蒼かった。
(…綺麗…)
「目の色を変えて見せる特殊な偏光フィルタ付きレンズ…高かったのになぁ…」
〔無駄に高いもの使ってたんだね…カラーコンタクトじゃダメなの?〕
「無駄って言わないでよ…なんでか分からないけどカラーコンタクトじゃあ透過しちゃうんだ」
〔そうなんだ、大変だね〕
「隠す物は、もう無いけどね…この眼は、ほんとに嫌いなんだけどなぁ」
「んな呑気に…話してんなよっ…!!」
遠くに倒れふしていたルインが怒り気味に叫んだ。私もそう思ったが楽しそうだったので黙っていたんだけれど…
「あ…ごめん…」
〔僕を使ってよ。僕は君の剣なんだから。それに今の君なら使えるよね?〕
「じゃあお言葉に甘えて…」
そう言うとカゲロウはおもむろに剣を構えた。
「…片鱗『時断の白鏨』」
「…えっ?」
そしてカゲロウはいつの間にかパルスィを抱えていた。当のパルスィは気絶しているみたいだった。
「…ええっ!?」
「はぁっ!?」
「なんじゃ…!?」
〔みんな驚いてるねぇ〕
「そりゃそうでしょ…それより、さっさと終わらせますか」
そう言って再び剣を構えると
「久遠『地穿の緋刀』」
そうして剣を振ると、無数の弾幕が視界を覆った。
読んでもらえているのか、そもそもみんなこのサイトにいるのか不安な今日この頃




