その2
その2
ペリ浜が、砂にお醤油かけて遊んでいました。
「楽しいんだよ♡」
じょぼじょぼかけてるとこに、りんごちゃんがちょうどとおりすがります。
「あら、ペリ浜じゃない。何やってるの?」
「お醤油がね、あと少しだったから最後まで使い切ってあげるんだよ♡」
「まあ、えらいわね。でも、お醤油は砂にかけちゃだめよ。お豆腐とかにしときなさい?」
「うん♡ わかったんだよ♡」
しかし、ペリ浜は分かっていない様子でした。りんごちゃんの頭にお醤油かけます。
「……ペリ浜、どうして私にお醤油かけたのかしら?」
「りんごちゃん、とってもかわいいんだよ♡」
「理由を聞いているんだけど?」
「水も滴るいい女だからなんだよ♡」
「かわいいほうの理由じゃないわ」
りんごちゃんは呆れ返ります。でも、無敵バリアがあるのでお醤油とか掛けられても平気です。そろそろ乾いてきれいになります。
「ん……なんだかお醤油でべとべとに汚れたりんごちゃんを見てたら、ちょっとエッチな気分になってきたんだよ……♡」
言いながら、ペリ浜はもじもじし始めます。
「ちょっとペリ浜?」
「舐めるんだよ♡」
そして、ついにペリ浜はがまんできなくなりました。
りんごちゃんの顔とか、あと唇とかぺろぺろします。
「んっ♡ りんごちゃんのお肌、おいしいんだよ♡」
「全く、この子はどこでこんな遊びを覚えてくるんだか」
りんごちゃんはペリ浜の首根っこを掴み、無理やり引き剥がします。
「やーん♡ もっとりんごちゃんにエッチないたずらしたいんだよ♡」
「されたくないんだけど……」
正直者のりんごちゃんです。めっちゃ嫌そうな顔します。
すると、ペリ浜は悲しそうな顔して言います。
「分かったんだよ。そんなに言うなら、もうペロペロしないんだよ」
「言われなくてもペロペロは自重したほうがいいわよ」
「ご忠告痛み入るんだよ♡ でも、りんごちゃんがかわいすぎるのが悪いんだよ♡」
「そうは言うけど、私ってそんなに可愛いの? 自分では普通だと思うんだけど……」
りんごちゃんはそう言いますが、実際は違います。整った顔立ちに、高くて綺麗な形の鼻、まつげなんかはつけまつげなんじゃないのってぐらい長いです。
しかもおっぱい大きいですし、腰のくびれもメリハリがしっかりしていて、足は白くてすらりと長いです。
実際美人です。なので、ペリ浜だって性欲に負けることがあります。
仕方ないことです。
「まあ、そんなことはどうでもいいわ。ペリ浜もそろそろ家に帰った方がいいわよ」
「うん♡ 暗くなる前にお家もどるんだよ♡」
こうして、ペリ浜とりんごちゃんはお別れしました。
しばらくりんごちゃんはペリ浜を見送っていました。姿が見えなくなってから、自分も家に帰ります。
でも、そのタイミングで新たな人影が現れます。
「おいりんご! なんつーことしてくれたんだ!!」
夜死子でした。わなわな震えながら、恐怖におののいています。
夜死子が現れた途端、りんごちゃんはため息を吐きました。
「私が何をしたっていうの」
「ロリにぺろぺろされただろが! もうお前犯罪者みたいなもんだからな……?」
「あの子あれでも私達と同じクラスにいる同級生よ」
「知っとるわ! そんなこともわからんと思って人を見下すんか? え? このゴミクズ! ゲス! カス宮うんこ!」
「カス宮うんこってそれもう私じゃなくない?」
「うっせ! もう知らんからな、お前が警察とか怒らせてもアタシ関与しねーから!」
「貴女に警察をどうこうできる力があるとは思えないけど……」
「牢屋とかに閉じ込められても助けねーぞ!?」
「いや、私バリアで無敵だから牢屋ぐらいいつでも出れるし……」
「テメーの無敵の解釈広くね?」
「でも実際できちゃうから仕方ないでしょ」
「ぐぬぬ……マジもう知らんからな!? お前が後で泣いて叫んで「たすけてください夜死子様! 私の処女と引き換えに!」って言っても犯してやらんし助けんからな!?」
「なにその交換条件……引き受ける人いないでしょ」
「ばっ、ばかにすんじゃねー! アタシならお前が望むなら引き換えてやるっちゅうねん!」
「いやよ、望むわけ無いでしょ」
「あっはい」
「ともかく、私帰るわよ。はやく帰って宿題しなきゃだし」
こうして、りんごちゃんは一人で帰ってしまいました。
一人残された夜死子は、がっくりと膝から崩れ落ちて、悲嘆の声とか上げます。
「ああああ……なんでうまく行かねーんだ! アタシもペリ浜がやったみてーなことさせて欲しいだけだってのによぉ……クソ、りんごの奴、女子高生の性欲なめくさってやがる。いつか絶対あいつで性欲発散してやるかんな!!」
最終的に、夜死子は一人で勝手にやる気を取り戻し、拳をぐっと握って空を見上げます。夕焼け空はもうすぐ暗くなるとこです。
「やべ、門限ちかいわ、帰ろ」
夜死子もあわてて家に帰ることにしました。