任務完了
闘いから二日後。
都内の一室。いつものソファに布津の姿があった。
騒々しい気配。皇か。布津は身体を起こす。程なくして皇が部屋に入ってきた。
「よーぅ。って。起きてたのか。キズはもう良さそうだな」
「お前ほど頑丈では無いがな」
皇はニヤリと笑うと椅子に座る。
「それだけ軽口叩けりゃ大丈夫だな」
…軽口では無くて皮肉なのだがな、と言いかけて止める。ドアをノックする音が聞こえたからだ。皇が返事をしながらドアに向かう。
「お邪魔しま~っす」
案の定月野だった。また指令だろうか、封筒を持っている。
「あ。早速ですけどコレ、どうぞ」
布津は封筒を受け取る。開封して中身を取り出す。
「…今度は…何だって?」
皇がいつの間にか月野に組み伏せられながら問う。…懲りないヤツだ。
「あぁ…。今読む。
『今回の任務ご苦労だった。こちらでも確認した所、神崎 柳夜の死亡が確認された。』」
布津と皇はお互いの顔を見合わせる。
「そいつ…お前が闘ったヤツだよな?」
「あぁ…。確か逃げられたはずだが。…死んだのか」
手紙は続く。『拠点の防衛に関しては問題無く行われていた為、ひとまず今回の任務は完了とする。各自、別命あるまで待機せよ。以上』
「何も触れてねぇな」
いつの間にか椅子に座り直した皇が不満げに呟く。
「組織なぞそんなものだ。まぁ、トドメを刺せなかったのは悔いが残るがな」
「ぶ、物騒なヤツだな…」
皇が苦笑いする。
「お。終わったんですね!お疲れ様です~!」
それまで黙っていた月野が明るく手を叩いた。
「実はですね~。そう思って差し入れを持ってきたんです!近くのコンビニで…」
目の前で二人がかしましくなっていた。布津はそれを見ると窓際へ向かい、窓を開けた。
昼とはいえ、まだ空気は冷たい。風に吹かれながら、布津は終わりの見えない闘いと、未だ見えぬ光、平穏に想いを馳せるのだった…。
…To be continued.




