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決闘の朝
朝。一室には布津と皇、二人の姿があった。
「ねみぃ」
皇はハンバーガーを囓りながらぼやく。
朝一から良くそんな重い食事ができるものだ…と布津は苦笑する。
対する布津はコーヒー一杯だ。しかもブラック。
「オマエ、相変わらず不健康な食生活だなぁ。だから痩せてくんじゃねぇの?」
「別に構わん。朝は食欲無いからな」
皇はハンバーガーを食べ終えたのか、ポテトに手を伸ばした。布津は胸焼けがするのか、あさっての方向を見ながらコーヒーを口に運んだ。
「皇」
「あん?やらねーぞ」
「要らん。それよりお前は…」
「野暮な事聞くなよ。俺の意思は変わらない」
皇は布津の言葉を遮ると、最後のポテトを口に放り込んだ。
「ってか何だよこの雰囲気。気持ち悪いな。いつもの事じゃねーか。何か段々俺達の扱いが実働本隊並になってきてるけどよ。…今度も何とかなるだろ?」
布津はコーヒーを飲み終えると立ち上がった。窓を開けると皇に対してでは無いかの様に、
「…そうだな」
と呟いた。
「暗いぜ~?ジュンちゃんよ~?」
ガシッと布津の肩に手を掛ける。そしてバンバンッ!と背中を叩くと『先ぃ行くわ』と部屋を出て行った。
一人残された布津は空を見上げていた。その瞳にある思惑は読めないものであったが。
「後…何度立ち回れるか…」




