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雷帝は修羅の道を歩く  作者: 九日 藤近
第二章 シナーラ
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90 決闘

今回は適当に書いたものなので内容は期待しないでください。

 ヘルスーナ魔法学院には、三つの必修授業がある。


 西洋魔術、東洋魔術、そして、魔法理論だ。


 砲術や、詠唱魔法は、西洋魔術。陰陽道や、呪文術などは、東洋魔術になる。魔法理論は、自身が使う魔法のレポートを書く。


 西洋魔術を使う者でも、東洋魔術の授業は出なくてはいけない。教師曰く、将来自分が使う魔術ではない魔術を手気が使ってきた場合対処するためだと言う。


 そして、俺は今東洋魔術の教室にいる。


 基本的に、この三つの授業は全クラス合同だ。


 それが何を意味しているかとい言うと・・・・・。


 「フハハハハハハ!」


 そう、陰陽の名家。三条家の長男である三条一馬がいるのだ。


 「この前は負けたが、それは俺が西洋魔術に対してなれていなかったからだ!だが、この東洋魔術では負けん!」


 一馬はそう言い放つが、彼は知らない。俺が札術の新しい札を即興で作ったことを。


 「勝負だ!勝負方法は、式神による一対一。勝利条件は式神が戦闘不能になったら。これでいいな!?」


 一馬はなおも俺に話しかけてくる。


 「ああ、もうそれでいいよ。で、場所は?」


 「闘技場を借りた!そこなら思う存分戦える!」


 と、言うことで俺たちは学園内にある闘技場に行くことになった。




 俺は闘技場に着いたのだが、そこには先客がいた。


 いや、に来ていたがいた。


 「なんだこれ?」


 俺の疑問には、ある声がすぐに答えてくれた。


 『さあさあ!始まりました!学院名物決闘!なんと今年最初の決闘は、いつもより遅い今、七月に、学院だけではなく、プロの中でも東洋魔術において右に出る者はいないと言わしめた、三条一馬君!それに対するは、その一馬君を入学早々打ち破った五組の出来損「《ガベージ》ない」!繭澄椎名!今日はリベンジマッチとして、この決闘を開催したようです!』


 そう、なぜか解説が入ったのだ。


 『解説は私、三年の三國がお送りいたします!早速ですが、個の決闘のルールですが、式神による一対一。魔法による補助は一切禁止!式神が戦闘不能になったら即そこで試合終了!聞いたところによると、椎名は東洋魔術に疎いと言いますが、どのような戦いになるかは始まってみなければわかりません!』


 「ま、結果は決まっていますがね。」と解説は付け加える。


 ここにいる誰一人として、椎名が勝つとは思っていないようだ。


 いや、三人だけ椎名が勝つと疑っていない者たちがいる。勿論、紫音、楓、スミレの三人だ。


 「椎名!相手を殺しちゃだめよ!」


 「後、この闘技場も壊しちゃだめだからね!」


 「式神なら壊して大丈夫ですから、他の物は壊さないでね!」


 三人は、それぞれそんな応援(?)をする。


 三人の周りにいた生徒は、彼女たちを見てくすくす笑っていた。


 「おい!楓!」


 俺は楓に呼びかける。


 「なに!?」


 「お前が張れる一番上位の結界を張っとけ!」


 楓はすぐさま頷くと、杖を取り出し魔法陣を構築する。


 「プリズン。」


 楓が魔法を発動させると、光の幕が闘技場を覆う。


 「準備できたわよ!」


 楓の魔法発動が終わり、俺は一馬に向きなおる。


 観客席にいる生徒たちは、楓が魔法を使ったことに、驚いている。


 「始めようか?」


 俺がそう言うと、一馬は式神の札を取り出す。


 「ああ、君につけられた泥を、そっくり返してやろう。」


 俺も式神の札を取り出し、開始の合図を待つ。


 『初め!』


 「権限し給へ!白虎!」


 一馬は始まると同時に式神を召喚する。それは虎の形をかたどっていき、最後に大きな白い虎になった。


 「来い。玉藻御前。」


 対して、俺が召喚したのは伝説の九尾の妖狐をかたどった式神だ。


 その大きさは、一馬が召喚した式神を優に超える。


 さらに・・・・。


 「行け。」


 俺が命を下すと、俺の式神が消えた。


 「な!?」


 次俺の式神が現れたのは、白虎の前だ。


 どごぉぉおぉぉぉん!


 玉藻が腕を振り下ろしただけで、白虎はつぶれ、戦闘不能になる。


 「俺の勝ちだ。」


 そうして、唖然としている観客をよそに、俺は立ち去るのだった。

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