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雷帝は修羅の道を歩く  作者: 九日 藤近
第二章 シナーラ
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89 神藤楓

タイトルを修正しました。


覚悟→神藤楓

 今日、私神藤楓は、学院で同じチームになった繭澄椎名と一緒にショッピングモールに買い物に来ている。


 最初彼を見た時、正直私は彼のことが怖かった。


 けど、彼と関わっていくうちに、それは過ちだと分かった。


 そして、今日私はショッピングモールに向かう電車の中で、椎名の事ばかり考えてしまう。


 今日は、チームのメンバーがいるが、彼と出かけると言うことに違いはない。


 そのことを考えただけで、胸がドキドキする。


 やはり、私は彼に恋をしているのだろうか。


 まあ、恋をするなと言うほうが無理か。


 無能とさんざんい言われ、さげすまれてきた私に、才能の使い道と力をくれたのだから。


 そんなことを考えているうちに、集合場所まで付いた。


 集合場所には、すでに紫音が来ていた。


 なぜか胸がチクリと痛む。


 声をかけると、椎名が振り向く。


 いつもと同じ、可愛い顔だ。





 やった!


 髪型を誉められた!


 紫音はむくれていた。


 私は、直感的に彼女も椎名に恋をしていることを悟った。


 「ふふん!」


 とりあえず、椎名にばれない程度に紫音に自慢しておいた。


 「ぐぬぬぬ。」


 紫音は悔しそうに拳を握る。


 やはり、彼女も椎名に惚れているようだ。


 そうしてすぐにスミレが来て、私たちはショッピングモールに入った。


 スミレの服が気合の入った物だったと言うのは、言わずともわかるだろう。





 買い物が終わり、私たちはカフェに入った。


 店で撮った写真は、全て現像して部屋に飾らなくては。


 後、何枚か紫音やスミレと交換するのもいい。


 私たちはそれぞれ違う角度からとったため、何か私よりもいい写真があるかもしれない。


 「あら?椎名?」


 「雪姉?」


 注文を取りに来た店員が、椎名に話しかける。


 椎名は、それにとても驚いたような顔で答える。


 どうやら彼女は椎名の保護者で、姉のような存在らしい。


 そして、そのあと彼女と椎名から聞かされた話は、私たちの想像を絶するものだった。


 なんでも、椎名は父親にひどい虐待を受け、母親を目の間で殺され、さらには自身まで殺されそうになったらしい。


 そして、彼は孤児院に預けられることになったが、その孤児院も暴力団の手によって焼け落ち、孤児院の人間も、椎名と雪さん以外死んでしまったらしい。


 私に何ができるかはわからない。もしかしたら、何もできないかもしれない。


 でも、こんな話を聞いて、何もしないなんて言うことは何もできない。


 私は涙を流しながら、椎名の支えになることを決意した。





 「ちょっとトイレ行ってくるね。」


 椎名はそう言って、席を立った。


 丁度、皆泣き終わって、雑談をしている時だった。


 もう勤務時間を終えたのか、雪さんも同じテーブルについている。


 「さて・・・・・。」


 雪さんがおもむろに口を開く。


 「それで、誰が椎名のことが好きなのかな?」


 「「「グッ!」」」


 私たちは雑談がひと段落して、のどが渇いていたので、飲み物を飲んでいた。そのため、私たちは盛大にむせてしまった。ここで吹かなかったのは乙女の意地と言えよう。


 「あらあら。その様子だと、全員そうみたいね。」


 「は、はい。」


 私は、なんとか声を絞り出す。


 おそらく、私の顔はゆでだこのように真っ赤になっているだろう。


 「フフッ。皆可愛い反応をしてくれるわね。」


 雪さんは楽しそうな声で笑う。


 「でも・・・。」


 しかし、雪さんはいきなり顔を少し威圧感すら出ているほど険しいものにする。


 「あの子は、多分両親に虐待されるより前から、何かひどい体験をしたと思うの・・・・・。」


 雪さんは、真剣にそう言う。


 「だから、もしあなた達のうちの誰かが椎名と付き合うことになることになったら・・・・・。」


 雪さんはそこで言葉をと切ると、顔をさらに険しくする。


 「絶対に幸せにしなさい。幸せにすると言う覚悟を決めなさい。もしそれができないのであれば、今すぐに身を引きなさい。椎名を幸せにできないのなら、椎名が許そうと私が付き合うことを許さないわ。」


 「ん?お前ら何の話してんだ?」


 その時、椎名が帰ってきた。


 私たちは、ごまかしつつ、話を逸らす。


 ほどなくして私たちは解散した。


 私は、帰りのバスの中で椎名を幸せにする覚悟・・があるか、私自身に聞いてみた。


 (そんなもの決まっているじゃない!)


 私は新たな決意を胸に、家に帰るのだった。

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