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雷帝は修羅の道を歩く  作者: 九日 藤近
第一章 レムナット
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すみません。今日はちょっと体調が悪いので適当に書きました。


内容は期待しないでください。

 カシムは神たちを殺し終えると、ティウマーが使っていたらしい椅子に腰かける。その椅子はまさに王座といった見た目で、豪華な飾りがほどほどに施されていた。


 「これからどうするかな。」


 カシムは今後のことについて考えていた。


 今のカシムになら世界をもう一度一から作ることもできる。


 「何事じゃ!?」


 その時一人の老人(老神?)が神域に駆け込んできた。


 「誰だお前?」


 カシムはカミールにこの世界の神は七人と聞いていた。そのため、最初はこの神が補充要因かとも思ったが、この神の様子から違うと判断した。


 「な、なぜ人間がここにいる!?」


 神域に入ってきた神はカシムを見ると目を見開いて驚いた。


 「今質問しているのは俺だ。お前は誰だ?」


 「わし絶対神、ブゲンだ。」


 「そ。ブゲン、ここに何の用だ?もしお前もカミールの件に一枚かんでいるのなら…。」


 カシムはそう言って冷たい笑みを浮かべる。


 「殺す。」


 カシムはそう言うと威圧を発動させる。


 「グ!」


 ブゲンは苦しそうに胸を抑える。


 「ま、待て。わしはカミールの父だ。お前、カミールに会ったのか?」


 ブゲンは精一杯言葉を口にする。


 「ああ、そうなのか。悪かったな、威圧なんかして。」


 カシムはそう言って威圧を解く。ちなみにこの時威圧を受けたブゲンはもう少しで存在を消滅させられるところだった。


 「で、これはどういうことだ?」


 ブゲンが改めてカシムに問う。


 「ま、簡単に説明すると、俺がキレて世界を壊して神たちを殺した。」


 「さっぱり分からんな。もっと詳しく説明してくれ。」


 「ちっ。面倒だな。」


 カシムは舌打ちをして、ブゲンに今まであったことを話した。


 ブゲンはカミールの下りで怒りで我を忘れそうになったが、カシムが止めた。


 「なるほど。事情は理解した。で、お前はこれからどうするんだ?」


 「分からん。もうやりたいことなんて何もない。」


 それはカシムの本心だった。カシムは何もしたいことがなかった。もうすべてがどうでもよかった。


 「俺は大切なものを失いすぎた。もう生きていても何も意味を見出せない。」


 「そうか…。」


 ブゲンは悲しげな顔でそう返す。


 「元の世界に転生してみないか?」


 それはカシムがブゲンに言葉をかけようとしたときブゲンから提案された。


 「転生?」


 「ああ、生まれ変わって新たな人生を始めんか?ということだ。」


 カシムは少し考えこむ。


 「悪くないな。」


 カシムはぽつりとそう呟いた。


 「すまんな。わしにできることはこのくらいだ。」


 ブゲンはそう言って悲しそうな顔をする。


 「じゃ、早く転生させてくれ。」


 「いや、おぬしは特例での、五つ、何らかの力を残せるぞ。」


 「は?普通に転生させてくれるだけでいいよ。」


 「また大切なものが出てくるかもしれんだろ?」


 カシムはその言葉にハッとする。


 「確かにな。じゃあ、もらおう。で、五つだったか?」


 「ああ、じっくり考えてくれ。」


 「じゃあ、重力眼、収納とその中身、魔力のステータス、思考加速、それと武軍だ。」


 「迷いがないな。」


 「ああ、これがベストだと思う。」


 「まあ、いいだろう。では行くぞ。」


 「待ってください!」


 ブゲンがカシムを転生させようとすると、何処からか女性の声が聞こえた。


 「カミュらか。どうした?」


 「その方に聞きたいことがあります。」


 「誰だお前。」


 「カミールの姉です。」


 「…何だ?」


 カミュらと呼ばれた女神は真剣な瞳でカシムを見据え、問うた。


 「あなたはまだカミールのことを愛していますか?」


 カミュらの問いにカシムは迷わずに答える。


 「ああ、愛している。」


 「そうですか。」


 カミュらは優しく笑う。


 「もういいか?」


 ブゲンがそう聞いてきた。


 「ええ、いいですよ。」


 「じゃあな。」


 「ええ、また。」


 カシムの意識はそこで途切れた。


 次カシムが目を覚ますのは二年後、二歳になったばかりの赤ん坊としてだった。

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