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雷帝は修羅の道を歩く  作者: 九日 藤近
第一章 レムナット
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 里に着いたカシムは歓迎されていた。ルキの主ということもあるだろうが、強いからという理由が強いだろう。


 それはそうと、カシムが体験した全てのことを話し、治癒士として里にとどまることができるようになった。それにより、カシムには治療室としても使える。一軒家が贈られた。もちろん、ドラゴンが作った物だ。それ故大雑把なところもあったが、そこは何でもできるカシムが改築をした。それを見ていたドラゴンたちはあきれ返っていたが。


 さて、カシムの最初の客だったが、ものすごくニヤニヤしている青年だった。髪は金髪で、首飾りをつけている。


 (ドラゴンに首飾りをつける文化があったのか?!)


 変なところに突っ込むカシムであった。


 「それで?今日はどうしました?」


 カシムは気を取り直して診察を始める。


 「俺~、何か数日前から頭がだるくて、体が痛いんですよ~。」


 ものすごいチャラチャラした口調だった。チャラチャラした口調がどんなものかは知らないが、ヤンキー口調が一番近いか?そんな口調で自分の容態を伝えてきた青年だが、要は「頭が痛くて体がだるい」

ってことでいいのか?


 「数日ってどのくらいから?」


 「三日ぐらいですかね~?」


 恐らくこの青年はカシムにいちゃもんをつけたいんだろう。しかしそのような駆け引きはカシムのほうが上だ。カシムは光魔法で診察をする。


 「ああー、やばいねそれは。」


 「は?」


 「それ、多分死ぬよ。」


 「え?」


 「だから、そのままじゃ君死ぬよ。君の脳はおそらくかなりのダメージがきている。それが、頭痛やだるさになっているんだ。」


 「え、でも…。」


 「いいか、俺はお前よりもはるかに短い時間しか生きていないが、この治療に関しては俺のほうが数十段上だ。その俺が言うんだから間違いなくお前は死ぬ。」


 青年は顔を青くして震えだす。


 「いいか、この薬を毎日欠かさずに飲むんだ。そうすれば、あと三千年は生きられる。」


 「は、はい!ありがとうございます。」


 青年は慌てて出ていく。


 しかし、勿論青年は病気ではない。ならばなぜあのようなことを言ったのか。正直に言えばいたずらだ。


 しかし、あの話もあながち間違ってはいない。彼はただの風邪だったのだが、風邪でも放置しすぎれば死ぬこともある。あの薬はただの風邪薬だ。魔法も、体の異常と、寿命を感知する魔法だ。その結果あと三千年ほどだったのだ。なので、あの青年に嘘は何一つ言わなかったのだが、言い方次第でここまで意味が違うことになる。ちなみに、今のは【詐欺】のスキルを使った。

やってほしいこと募集!

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