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雷帝は修羅の道を歩く  作者: 九日 藤近
第一章 レムナット
32/148

30

そういえば、世界の番号がありますが、そな番号の分だけ宇宙があると思ってください。


楽しんでいただけたら幸いです。


*一部誤字を修正しました

 「ユウ、お前私の眷属にならないか!?」


 ユウが起きると、カミールがいきなりそんなことを言ってきた。


 「は?」


 カミールを助けてから二日。今日で三日目なのだが、突然カミールの口から出てきた言葉に、ユウは驚きを隠せなかった。


 「眷属って言うと、血を吸って俺を神にでもするのか?」


 ユウが冗談交じりにそう返すと、カミールはくすくす笑いながら否定する。


 「違う違う。眷属とは言ったが、それは言葉の綾だ。実際には、契約のようなものだ。」


 「よくわからないがいいぞ。」


 「まあ、すぐに答えろとは言わん自分でも荒唐無稽なことを言っているのはわかって…、は?」


 「だからいいぞ。俺をお前の眷属にしても。」


 「はああ!?」


 ユウはカミールが言い出したのに、了承されたカミールが驚くという、何とも矛盾した事態になったものだと、他人事のように考えていた。


 「いいのか?まだ眷属のメリットもデメリットも行ってないぞ!?」


 「いいよ。どうせ今より辛いことにはならないし、メリットもあるんだろ?それなら眷属になったほうが幸せになれそうだ。」


 ユウが本気でそう言っていることが分かったのか、カミールは少し考えた後、契約用の魔法陣を作り出す。


 「我、生命神の名のもとに。汝、ユウ・ウミハラを眷属とし、神名を与える。」


 詠唱だろうか。カミールがそう言い終わった瞬間、ユウとカミールの足元に同じ模様の魔法陣が現れる。


 「汝の神名はカシム。カシム・シンドラッド。」


 ユウは…、いや、カシムはそのあと何をすればいいか、分かった。頭の中に流れ込んできたのだ。


 「我、ユウ・ウミハラは名をカシム・シンドラッドとし、我が力のすべてを我が主、生命神カミールに捧げよう。」


 カシムが言い終わるとほぼ同時に、魔法陣がひときわ大きな光を放った。ユウはあまりの光量に目を閉じる。


 カシムは目を開けると、カミールを非難するように見つめる。


 「あの光、どうにかならなかったの?」


 「な!?無茶言うな!あれは必要な手順を踏むと、勝手になってしまうのだ!」


 カミールはそう言って言い訳を始める。


 「そういえば、何か力が湧いてくるんだが、これはどうなっているんだ?」


 カシムは自分の力が上がっていることに疑問を抱き、カミールに聞いてみる。


 「ん?眷属契約で力が上がることはないはずだが。あるとすれば潜在能力が開花して、スキルが解放されたり…、潜在能力?まさか!?」


 カミールは何かに気が付いたのか、目を見開く。


 「カシムお前のステータスを見せろ!」


 ものすごい勢いで迫ってきたカミールにたじろぎつつ、カシムはステータスを見せる。


 「ほら。」


 そこに書いてあったステータスを見て、カミールは絶句した。カシムはカミールと会ってからまだ何も殺していない。だから最初にカミールにステータスを見せた時から上がっていないはずなのだが、カミールの様子を見るにスキルか何かが増えたようだと判断し、カシムもステータスを確認する。


===============================================


名前:ユウ・ウミハラ


神名:カシム・シンドラッド


性別:男


種族:お前を生物とは認めない!


生命力:測定限界できません


魔力:測定限界できません


筋力:測定限界できません


敏捷:測定限界できません


防御:測定限界できません


魔攻:測定限界できません


魔防:測定できません


運:測定できません


武術系スキル:表示可能数を超えています


魔術系スキル:表示可能数を超えています


生産系スキル:表示可能数を超えています


その他のスキル:表示可能数を超えています


ユニークスキル:還元(完全)、才能、魔剣作成、再現、絶体記憶、魔眼、武軍


===============================================


還元(完全):封印されていた能力をすべて解放した。カミールより神名を授かったためだと思われる。


魔眼:全ての魔眼が使える。


武軍:自分が作った武器に、体を与え、戦わせることができる。



 「は?」


 カシムは不覚にも間抜けな声を出してしまった。

カミールとの絡みは短いので、毎回このくらいに文字量になると思います。


これからもよろしくお願いします。

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