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雷帝は修羅の道を歩く  作者: 九日 藤近
第三章 二度目の異世界
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133 移民

 俺達の国、レムナット。


 この世界初の空を飛ぶ国だ。その国の総人口は、レムナット出身の魔族、龍人七万。それとこの世界でレナとルキに忠誠を誓っていた魔族と亜人一万。総勢八万となった。


 この後、少し世界を回って居住者を増やそうと思う。何せ、この街、いや国は優に百万の人間を住まわせることができる。よって今の状態はこの国にとって好ましくなかった。


 さて、先程世界を回って入居者を増やすと言ったが、やることは簡単だ。ただその国の上空に行ってレムナットの国民になりたいものは来いというだけ。


 と、言うわけで俺達は人族の国、ムガシル帝国の上空にいる。


 俺達にこの世界の塵の知識はないため、適当に飛んでいたのだが、最初にあった国がこのムガシル帝国だ。


 とりあえず俺はムガシル帝国の帝都の上空でレムナットを滞空させ、拡声を魔方陣を使って帝都中に俺の声を届かせる。


『俺の名はシイナ・マユズミ!新しく建国した国、レムナットの王だ!一回しか言わねぇからよく聞け!俺の国の国民になりたかったら町に設置した魔方陣に乗れ!俺の国にそう多くの掟はねぇ!ただ、犯罪行為をするな。他の住民に余計なちょっかいをかけるな!これが守れるのであれば俺達は歓迎する!では、一日待つ。』


 拡声の魔方陣を消し、町に多数の魔方陣を設置する。こんなやり方は誉められたものではないが、こうするのが簡単だし、この国はどこへでも動けるのだからその利点を使わない手はない。


 翌日、新たに国民になった者が入るエリア(転移してすぐの大広場)を見ると、およそ二万ほどの人がいた。なんでも、この国は地方はそうでもないのだが王都が腐っており、税金は高いわ兵士はその権力をかさに強盗まがいの事をするわで最悪らしい。


 まあ、今の彼らはこの国の国民になったわけだからそんなことは関係ない。


 ちなみに、二万人はこの国の王都の一割ほどの人数らしい。


 これ以上この国に来る者はいないようなので、俺は魔方陣を消し、レムナットを発進させた。


 しかし、俺達がムガシル帝国帝都の上空から離れてすぐに帝都から飛空戦の艦隊が離陸するのが見えた。


 俺はまたもや拡声の魔方陣を展開し、艦隊に呼びかける。


『何のつもりだ?艦隊なんて発信させて。』


 すると艦隊の司令官らしき者が同じく拡声魔法で返してきた。


『我が国の国民を誘拐せし悪逆の徒共め。我らムガシル帝国航空部隊が成敗してくれる!』


 つまり彼はこう言いたいのだろう。


「戦争だ。」


 と。


 俺はそばに控えていたレナとルキに声をかける。


「あれの準備をしろ。」


「「はっ!」」


 レナとルキはそれぞれ魔族と亜人たちに指示を飛ばす。


「さて、この戦争で俺達に対する評価は決まるだろう。」


 俺は気合を入れ、あれを用意したドックへと向かった。

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