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雷帝は修羅の道を歩く  作者: 九日 藤近
第三章 二度目の異世界
134/148

130 恋

適当に書いたので、そこのところを理解して読んでいただけると幸いです。

 魔王上の一角、レナの私室には今重苦しい沈黙に包まれていた。その原因は部屋の中央で正座して(させられて)いる俺と、その腕をがっちりホールドしているルキだ。


 そしてその俺達の周りには、氷よりも冷たい目をした雪姉達がいた。


「で、椎名君。これはどういう事かな?」


 最初に口を開いたのは紫音だった。


「どう・・・、とは?」


「とぼけないで!」


 紫音は声を荒げる。だが、俺には本当に心当たりがない。


「今日初めてあった人が、そんなに椎名君に好意を寄せるわけないでしょ!しかも椎名君もまんざらでもなさそうだし!」


「え、俺ら初対面じゃないけど。」


「え?」


「こいつ、俺のレムナットでの従魔にして妻の龍帝、ボヴァルキア。」


「初めましてカシ・・・、椎名の妻のボヴァルキアです。以後よろしく。」


 俺とルキの言葉に、部屋の空気が凍り付く。


「それ、本当ですか?」


 何やら険しい表情をしたスミレが問いかけてきた。


「はい。本当です。」


「二人はやっぱり、その・・・・・・、したのよね?」


 スミレは確認するようにそう言った。


「ええ、した。子供も身ごもった。まあ、産む前に死んじゃったけどね。」


 そう言ってルキは悲しそうに笑う。


「あ。ご、ごめんなさい。」


「いえ、いいわ。で、続きは?」


「あ、そうでした。椎名君!」


「はい!」


「付き合ってください!」


「はい!・・・え?」


 俺はスミレの発言に目を瞬かせる。


「やった!次は?」


 スミレは嬉しそうな表情で後ろを振り返る。


「「「「「私が!」」」」」


 そして、後ろにいた女性全員が手を上げた。


「え?え?」


「「「「「椎名!」」」」」


「は、はい!」


「「「「「付き合って!」」」」」


「え?でも、俺には妻が・・・。」


「椎名君、この世界は重婚ができます。この意味わかりますよね?」


「な!まさか!?」


「そのまさかよ!」


 俺は悟った。これは逃げられないやつだ。と。


「分かったよ!でも、俺はみんなのこと本当に好きだからない!」


 俺は顔を真っ赤にしながら部屋を飛び出した。


 この日、俺には一人の嫁と、六人の彼女ができた。

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