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雷帝は修羅の道を歩く  作者: 九日 藤近
第三章 二度目の異世界
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112 テンプレ

 俺たちが冒険者登録をしたのには二つ理由がある。


 一つは、この世界での身分を得るためだ。


 俺たちは異世界からこちらに来たので、勿論この世界の身分なんか持っていない。そして、冒険者カードは身分証の代わりにもなるので、これを利用してこの世界での身分をちゃんと得ようという事になったのだ。


 二つ目は、小遣い稼ぎだ。


 冒険者は、魔物を殺し、その素材を売ることで生計を立てている。俺達もレベルを上げるにあたって魔物を殺すことになるだろう。その時、ただ殺すのではなく、冒険者ギルドで素材を売ることである程度自立をしようとみんなで話し合った結果だ。


 と、いうわけで俺たちはレベルを上げるためにダンジョンに来ている。


 俺たちはこのダンジョンに潜るにあたって、六人のチームを組んでいる。俺たちのクラスは三十九人で、雪姉をいれて丁度四十人なのだが、死霊術を使うクラスメイトの一人がアンデッドを使役することで、人数を合わせていた。


 とにかく、俺のチームはいつものメンツ。俺、雪姉、詩帆、紫音、楓、スミレの五人だ。


 ちなみに、これが彼女たちのステータスだ。


 まずは雪姉から。


===============================================


姓:浜野


名:雪


職業:治癒の聖女


レベル:5


種族:人間


生命力:700


魔力:1200


力:D


速さ:C


耐久:C


賢さ:A


魔法スキル:治癒魔法

      治癒の光


===============================================


 言っていなかったが、ステータスは最低がEで、最高がSSSだ。力、速さ、耐久は良いとして、賢さは魔法の威力などを決めるものだ。これを見ると、雪姉はかなり魔法に特化していると言える。


 次に詩帆だ。


===============================================


姓:神谷


名:詩帆


職業:魔法の聖女


レベル:7


生命力:720


魔力:1500


力:C


速さ:C


耐久:C


賢さ:A


魔法スキル:火魔法

      水魔法

      土魔法

      風魔法


===============================================


 こちらも魔法特化だが、基本の属性は全て使える。だが、他の属性は使えない。


 ちなみに、スキルにレベルはない。スキルを入手すれば、あとは使い手次第とのことだ。


 次は紫音だ。


===============================================


姓:佐村


名:紫音


職業:砲撃の聖女


レベル:10


生命力:1000


魔力:7000


力:C


速さ:C


耐久:C


賢さ:A


魔法スキル:砲撃魔法


===============================================


 スキルも一つで、他の能力値も一つだが、俺のカンではこの紫音の賢さ:AはSに限りなく近いAだ。近いうちにSに上がるだろう。まあ、それはこれから紹介する楓とスミレにも当てはまるが。


 次が楓だ。


===============================================


姓:神藤


名:楓


職業:魔方陣の聖女


レベル:11


生命力:1100


魔力:4000


力:C


速さ:C


耐久:C


賢さ:A


魔法スキル:魔方陣魔法


===============================================


 やはりこの世界に魔方陣で戦う者はいないようで、この魔方陣魔法も楓が初めての使い手とのことだった。


 次はスミレだ。


===============================================


姓:夢宮


名:スミレ


職業:補助札の聖女


レベル:12


生命力:1250


魔力:3700


力:C


速さ:C


耐久:C


賢さ:A


魔法スキル:陰陽術


===============================================


 スミレの補助札は、一応札術の一種なので陰陽術になる。そのため、ステータスには『補助札術』ではなく、『陰陽術』と表記されている。


 とりあえず、俺達はこのパーティで迷宮を攻略することになった。


 各パーティにはそれぞれ騎士の引率が付いていて、その騎士が俺たちを先導してくれる。


 「魔物が接近している。多分ゴブリンだ。」


 しかし、その引率は俺達のパーティに限ってはただの必要がない。


 俺はそこら辺の騎士より強いし、魔物の察知能力も高い。


 さらに俺のパーティメンバーも俺ほどではないが強い。雪姉と詩帆はこの世界に適応するのが早かったため、それぞれの役割をきちんとこなしている。紫音達は地球でも魔法を使っていたこともあって、かなり高いレベルの戦闘をしている。


 引率の騎士はまさに開いた口がふさがらないと言った様子だ。


 今回の迷宮探索は八層にある大渓谷を渡ったところで折り返すことになっているのだが、俺達はかなり早く攻略していったので、二時間ほどでその大渓谷までたどり着いた。


 「この渓谷は、底が深すぎてそこに何があるか知っている者はいない。いや、底があるのかもわからない。橋はあるにはあるが、脆すぎて一人ずるしか渡れない。まずは椎名が行ってくれ。」


 初めて引率らしいことをした騎士に従い、俺は橋を渡り始める。


 「椎名君!」


 慌てた様子で紫音が俺を呼ぶ。


 「どうし・・・。」


 俺は振り返ると、言葉を失う。


 なぜなら、引率の騎士が橋に向かって彼の獲物であるメイスを振りかぶっていたからだ。


 「死ね!二文字!」


 そして騎士はメイスを振り下ろし、俺は崩れ落ちる橋と共に奈落へと落ちていったのだった。

感想で何故二文字が差別されているかわからないとのコメントがあったので、ここで説明します。


まず、二文字とは職業がたった二文字であらわされているものの事です。この世界において、二文字の職業の大半は『奴隷』や、『罪人』と言った人々からさげすまれるようなものが多く、たとえそのようなマイナスイメージの強い職業でなくても差別されるようになってしまったのです。


まだわからなかったら、その時にまた説明を書きます。


感想待ってます。

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