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雷帝は修羅の道を歩く  作者: 九日 藤近
第三章 二度目の異世界
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110 武軍・血

 神殿から出た俺は、自身の部屋に戻ってきていた。


 俺はベッドに腰かけると、ステータスを開く。


 「やっぱり・・・。」


 俺は一つのスキルを見て、そう呟いた。


 「『武軍・血』って何だ?」


 俺は新たに手にした能力について、何も把握していなかった。『武軍』はわかるが、それに『血』が付いたことで、どのような効果が表れたのかわからないのだ。


 俺はとりあえず『武軍・血』の説明を見る。


 武軍・血:自身が作った武器に魂を与え、使役できる。さらに、自身の血を武器に付与することで、能力をあげることができる。


 俺は絶句した。なぜなら、武軍はそもそも武器のランクレジェンド・・・つまりかなりの高ランクの強力な武器しか能力を発動できない。それがさらに強化できるのであれば、どうなるかは俺にもわからない。


 「やってみるか。」


 俺は空間魔法で作った空間への入り口を開き、その中に入っていった。


 この空間は、壁を全て白く塗りつぶしてあって、よくラノベなどで出てくる神の部屋に似ている。実際の神の部屋はもっと小物があったりするが、イメージとしてはいつ神様が出てきてもおかしくはない。


 俺はその部屋に入ると、奥に向かって歩き出す。


 ほどなくして最奥に到着する。そこには、たった二振りの刀が壁にかかっていた。そう、『雷帝』と『炎皇』だ。


 「待たせたな。」


 俺はそう呟いて、収納から出した解体用のナイフで自分の指を傷つける。


 そして、その指で『雷帝』をなぞる。


 「『武軍・血』発動。」


 俺がスキルを発動させると、『雷帝』に着いた血が赤く光りだす。その光は血よりも赤く、赤いバラよりも美しかった。


 しばらくすると、光もおさまった。改めて『雷帝』を見ると、かなり見た目が変わっていることに気が付く。まず、目に入るのは刀身の中央をかける赤い線だろう。


 その線は血のように赤く光っている。


 さらに、その姿形も変わっている。前までは刀だったのだが、今は大太刀になっている。


 俺は『雷帝』を手に取る。


 「おお・・・。」


 待った瞬間、理解した。この武器の力を。『雷帝』が発する武器としての・・・いや、『雷帝』に宿る魂が放つ圧倒的な存在感がこの二振りの刀以外何もない空間を満たす。


 俺は『雷帝』にステータスコアを当て、ステータスと唱える。


===============================================


銘:雷帝


能力:


備考:カシム・シンドラッドが造った最高傑作。これに勝る武器はたとえ神でも造れない。能力はないが、称号、職業、二つ名などに雷帝と入っている場合、その切れ味は星をも両断し、その耐久力は惑星級の隕石をも耐えきる。さらに、雷魔法に限り魔力の消費をなくし、威力を底上げする。実質雷帝専用装備。


===============================================


 驚いた。まさか星を切る武器を作ってしまうとは。


 俺は同じことを『炎皇』にもした。


 結果は、『雷帝』とほぼ同じように進化したが、形状は刀のままだった。

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