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雷帝は修羅の道を歩く  作者: 九日 藤近
第一章 レムナット
11/148

10

 あれから軍と二度、冒険者とななど戦った。王国は追撃の手を緩める気がないようで、追手の数は一向に減らない。一度、行商人にまで襲われたくらいだ。ユウの王国での嫌われ方は半端じゃない。


 あれから、優は防具も完成させていた。


 これが、ユウが防具を鑑定した結果である。


===============================================


銘:闇のコート


レア度:SSS


能力:物理耐性、魔法耐性、認識阻害


===============================================


 と、なった。


 ユウはカイン達と戦った後、コートを作るのを忘れ、もともとあった【認識阻害】を付与してあったコートも着なかったため、何度も襲撃を受けた。


 ユウがそのことに気が付いたのは、行商人に襲われたときである。それから優は、大急ぎでコートを作り、旅をつづけた。


 今ユウは街道を離れ、山を越えようとしていた。この山は、クリハラム山といい、魔の森と同じで、あまりにも魔物が強いため、人がめったに訪れない。


 そんなところで、優は絶賛大ピンチだった。そう、食料がなくなったのだ。


 確かに魔の森で一万匹以上の魔物を狩ったのだが、そもそも食べられない魔物の方が多く、肉をとれたのはせいぜい二千匹強。たまにルキとも一緒にご飯を食べるので、食材は減るばかりだ。


 水は魔法で生み出せるからまだいいが、食料となると、また難しい。さらに、ユウが今いる場所は、魔物が多いいとはいえ、そのほとんどが虫系の魔物だった。


 そこでユウは、あることを思いだした。そう、「ドラゴンというものは、大体おいしい。」ということを。なので早速、ユウはルキを呼ぶ。


 「おお、久ぶじゃの主殿…。な、何でそんなにやつれておるのだ!?」


 「それはな、お前が俺の食料を食ったからだ。」


 ユウがそう答えると、ルキはバツが悪そうにしながら、


 「じゃが、お主の料理があんまりにもうまくてのぅ…。」


 「ほう!それじゃあ、その料理がもっとおいしくなるように、協力してもらおうか!?」


 ユウがそういううと、ルキは目を輝かせた。


 「おお!あの料理がさらにうまくなるのであれば、なんでもするぞ!」


 ルキはそう言うと、鼻から息をフンスと吐き出す。


 「あ、ちょっと待っておれ。」


 ルキはそう言って、ユウに背中を向ける。


 それに対しユウは黒い笑みを浮かべてルキに近づい行く。


 「何でもやるっていたよな?じゃあ、お前の肉よこせや!」


 そういって、ユウは刀を振り上げる。


 「里の皆から、おぬしへと言って食料をもらってきておる。早く調理してくれ!」


 そういって、ルキは振り返り、食料を差し出してきた。


 ユウは瞬時に刀をしまい、食材を受け取る。


 「な、何かすごいこと言っておらんかったか?」


 「気のせいだろ。」


 ユウは食材を受け取ると、すぐに調理を始めた。


 「料理している間暇だろうし、もっと食材を持ってきてくれ。」


 「なぜじゃ?」


 「お前が持ってくる食材の癖を把握できれば、さらにうまい料理が作れるだろ。」


 ユウはもっともらしいことを言い、ルキに更なる食料を要求する。


 「分かったのじゃ!」


 ルキはそう言うと、魔法陣の中に消えていった。


 そのあと、山のように食料を持ってきたルキは、いつもよりご割り増し食べて帰っていった。

しばらくバトルはありません。


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