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殺意

こつん!高山が歴史の教科書のかどで僕の頭をうった

「あっ痛!」あははは、教室に人が人を心から軽蔑軽視し見下し自らの地位を確認するための愛すべきでない嘲笑いが響いた。いってーな、昨日おねがいマスカットを夜中3時からみてたから!みてたから!ちょっとぐらいちょっとぐらい!寝たっていいじゃないですか!男子高校生なめんなよ!いう言い訳ができるわけもなくすいませんという謝罪の言言葉を低いトーンでFAXのごとく送り出し。僕の本心ではない謝罪に納得した高山は教壇へ戻っていく。高山は50過ぎの独身教諭でなにやら生命光臨という団体の怪しげな壷をかったらしいが、この際それはどうでもいいや。



二つ前の席の真知子は微笑んだ。よかった。人間たちの浅ましい嘲笑の中で一筋の光だった。小さいころは家が近くてよく遊んだのに中学高校へと進むうちに、疎遠になっていったが高校2年になりほぼ始めて同じクラスになり、始業式がきて久しぶりと一言交わして以来気まずい感じが続いている。

邪魔して申し訳ないが筆者である。萌えものにはキャラがたくさん必要なのである。それは一般男子の好みは多岐に及びかつそれらにハーレム状態で言い寄られて初めて物語が成立するのである。のでここでもう一人登場させる。



前のほうに目をやるとみんなの憧れ、容姿端麗成績優秀な委員長の坂井さんはきりっとした目でクスリともわらうことなく黒板をみつめていた。

もちろん委員長は黒髪長髪ツンデレ女子である。ヤンデレも嫌いではないが、なぜかというとそれはもちろん通例だからである。そのキャラクター性は全国の男子の願望を具現化したそれそのものだからである。



チャイムが鳴り高山が園芸委員は今日残るようにといい。5時限めが終了した。ジーザズ園芸委員は俺と委員長坂井さんである。先生からいろいろ注意を受けようやく帰ろうとするとすでに時計は6時を回っていた。教科書をかばんに突っ込みそそくさと帰ろうとするとあのとっつきにくい委員長が


「ちょっとまって」

「なんだよ」(やりー!委員長が話しかけたくれた)

「話あるんだけど」

「なんだよ早く帰りたいんだけど」(本当は帰りたくないけど坂井さん)

「大事なっはなし」(なになにまさか!)

「佐々木自殺じゃなくて殺されたんだ・・・」

「なんだって!」(なんだって!)

「だからあんたが仲良かった佐々木が自殺したあの日 私 見たの真知子が血だらけの両手を女子トイレで洗いナイフをトイレに流したのを」(なんだって!)


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