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“Galactic ILLUSION” (銀河幻想) The ORPHAN Ⅲ  作者: 現王園レイ
◆Lyric 001  招待者の名は
4/14

004   [TAKE 1] 強迫観念

挿絵(By みてみん)

 彼はひどく胸騒ぎがしていた。

 理由は分からない。

 

 ただ繰り返し頭の中で、執拗に(ささや)く声がするのだ。

 

 “潜行セヨ”

 気のせいにしたいが、あらがいがたい強制力がある。

 

 “潜行セヨ”

 わずかな抵抗空しく従うことにする。

 

 “時期デハナイ”

 

 受け入れると同時に精神的な動悸が収まるのを感じた。

 

 奇妙な緊張が解けて安堵の息をつくその隣に、心配顔の少女が小首を傾けて(のぞ)き込んでいた。

 

 大丈夫、と頷くと少女はニコと微笑む。

 

(………奇妙だ……あれはもう二十年近く前のことじゃないか)

 言い聞かせては見るものの、不安は払拭ふっしょくできたわけではなかったようだ。

 

 自分の中に鎌首をもたげ(うごめ)くものが何であるか、自分は知らない。

 吐き気を催すほどの不快感はある。

 押さえきれない、醜い蟲のような―――

 

 沸き立つ群衆の中で、彼は独り冷や汗を額に滲ませた。

 

 その視線の先には、豪奢(ごうしゃ)で権威的な色を誇示した着衣で、気高げに立つ女が居る。

 

 ―――あれは……

 ―――あれは敵ではないはず……

 

 傷は、つけてはならないもの。

(お前が、守る者だ)

 

 守る者。

 それすらも違和感がある。

 自分が守るのは……

 

 脇に立つ、こちらの少女ではないのか―――?

 

 

 多大なる疑念が汗のように纏わりついていた。


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