初めての飲み会 1
久々に投稿しました。
少々騒動あったものの俺の自己紹介は終わった。
合コンの作法とか全然知らないけど、不作法はしてないよね?
若干の不安を抱えながらも、周囲に耳を傾ける。
「じゃあ、男子の自己紹介も終わった事だし今度は女子の方行ってみようか!」
「「「「「イェーイッ!!」」」」」
幹事の槌谷さんが音頭を取ると、俺以外の男性陣側から喜色満面の野太い声が上がる。
「!?」
と、突然でビックリしたぁ……
良く分からないけど、そういう作法なのだろう。
俺、この先やっていけるのだろうか?
若干どころか、かなり不安になってきた。
俺が自分の胸の内に不安感を感じている間にも合コンは進む。
1人、2人、3人、4人と女子側も自己紹介を終え、そして最後に神鳥さんの番になった。
「えーと、文芸学科3年の神鳥 煇です。趣味は手芸とサッカー観戦です。私も紫藤くんと同じで代打で入ってる上に合コンは初参加ですのでお手柔らかにお願いします」
神鳥さんはそう言って、丁寧に一礼して自己紹介を終えた。
相変わらず慎ましやかな人だと感じた。
「じゃあ、自己紹介も終わった事だし、各自自由に語り合って仲を深めていきましょう!」
「「「「「「「「「「イェーイッ!!」」」」」」」」」
全員の自己紹介が終ると同時に発された槌谷さんの宣言に俺と神鳥さん以外全員から同時に声が上がる。
そのノリに着いて行けなかった俺達は突然の出来事に驚いてビクッっと肩を震わせるばかりだ。
「ちなみに今日はコースの飲み放題だから、ドリンクはこの表の中の頼んでくれな。それ以外のが飲みたい人は自腹でヨロシク!」
「ネトケンのケチ!」
「幹事なら男気見せろよー!」
次の根取さんの発言に対しては男性陣から何故かブーイングが飛んだ。
至って真っ当な事を言ってたと思う。
「黙れ黙れ黙れぇい!こちとら金が無いからバイトしとるんじゃい!お前ら相手に使う金など無いわ!女性陣相手ならやぶさかでも無いがな!」
「男女差別だ!」
「差別?違うな。これは分別だ」
「あ、この野郎!さっき燃えるゴミ扱いされた腹いせか!?俺らをゴミ扱いしやがった!」
「ならば躊躇う事はあるまい!女性陣の皆さーん!皆さんは好きなの頼んで良いですよー!支払いはネトケンが持つそうなので!」
「あ、お前らこの野郎!!」
根取さんは男性陣の連係プレーを叱責しようとしたけど時すでに遅し。
「「「「「ゴチになりまーす!」」」」」
女性陣に輝かんばかりの笑顔で言われ、
「楽しんで行ってネ!!」
引き攣った笑顔で半ばヤケクソ気味に言い放っていた。
「ククク……精々破産しないように祈っておくことだな」
「俺らをゴミ扱いした報いを受けると良い」
それを見ていた男性陣の面々は黒い笑顔である。
「お前ら冗談抜きでゴミだわ!!」
そんな中、根取さんの悲痛な叫びが響いていた。
流石にこれは酷いと思った。
文も短めです。




