表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺、高校中退フリーター  作者: 八鈴 京
18/22

男子合流

待ち合わせからの更に待ち合わせで、男子メンバーが出揃う話です。

「お待たせ~、シノノンの代打連れてきたよ~」


根取さんが行った先には、5人の男性が店の前で佇んでいた。


「おお、ネトケン!お前のおかげで合コンが流れずに済んだぜ……」


5人の内1人の体格のしっかりとした男性が根鳥さんに近付き、明るい様子だったのだが、何故か根取さんの後ろにいた俺を見るなり固まった。


本当に寝癖とかないだろうか?


それとも社会の窓が空いていたか?


一応確認してみたがどちらもないようだった。


他の4人も何故か固まっているような感じだ。


「?」


訳がわからない。


根取さんに近付いてきた男性は、しばらくして硬直が解けたようで……


ガッ!


直ぐ様根取さんの頭を脇に抱え込み、背中を向け他の男性陣の所に引き摺って行き、そのまま円陣を組んだ。


「(オイ!ネトケン、どういうつもりだ!?)」


「(どういうつもりって、何が?)」


「(あんな正統派の爽やかスポーツ系のイケメン連れてきて!!女子総取りされるぞ!)」


「(そう言ったって、他に宛が無かったし、何より彼は1次会で帰る予定らしいから大丈夫だって)」


「(1次会で帰る?何でまた?)」


「(僕が頼みこんで数合わせで来てもらっただけだし、妹さん達に心配かけたくないんだって)」


「(まあ、それなら大丈夫か……)」


男性達と根取さんは何やら小声で話しているようだが、聞き取れない。


まあ、別に聞くつもりもないのだが……


しばらく何やら話合っていたようだが、すぐにそれも終わり、円陣が解かれた。


「悪かったな、俺は原川(はらかわ) 章吾(しょうご)、そこにいるネトケンとは同じ大学の同期だ」


根取さんの頭を抱え込んだ男性……原川さんはそう言って自己紹介をしたので、


「俺は紫藤 路陽と言います。根鳥さんのバイト先の後輩で今回は数合わせで来ましたので、盛り上げとかは期待しないで頂けると助かります」


と言っておいた。


先に言っておけば無茶振りはされないだろう。


「いや、この合コンが流れなかっただけ有り難い、他の連中も紹介するわ」


右から順に中肉中背のメガネを掛けた小出さん、小柄ながらも引き締まった肉体をしている伊東さん、長身で切れ長の目をした橋本さん、髪を金に染め上げ、根鳥さんよりも軽い感じの木村さん。


残りの4人についてはそんな感じだ。


「で、ネトケン。今後の予定はどうなってる?」


「OK、ハラショー。取り敢えず19時に女の子達はここに来る予定だよ。もうしばらくしたら来ると思うよ」


ちなみに、ハラショーとは原川さんのフルネームの略から来たあだ名で……


ネトケンとは根鳥さんのあだ名で根取(ねとり) 賢護(けんご)という本名から来たものではなく、『ネトゲ賢者』略してネトケンと言うらしい。


『根取さんネトゲやってったんだ』と意外な事実を知った瞬間でもあった。

次は女子も来るよ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ