表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺、高校中退フリーター  作者: 八鈴 京
17/22

買い物と待ち合わせ

取り敢えず今日は1ページ上げときました。

翌日。


午前中のことは割愛する。


取り敢えず、古着屋で翡翠さんや妹達に着せ替え人形にされて遊ばれたとだけ言っておく。


ついでに、女性の買い物は長いという事実と、翡翠さん親子は揃って美人である事実を改めて再確認させられた。


翡翠さん、千隼と鴇羽の3人が並んで買い物をしていると、普通に少し年の離れた姉妹ぐらいにしか見えない。


取り敢えず、3人が楽しそうで何よりだった。


昼過ぎまでだったが買い物と荷物持ちで少し疲れたが、正直俺にはファッションセンスなど皆無だし、余所行きの服の持ち合わせが殆ど無いので助かった。


帰宅後、軽く昼寝して、シャワーを浴びてサッパリしてから午前中に買った服を着た。


七分丈の白いカッターシャツに黒い袖なしベストを羽織り、襟にはループタイを通している。


下は黒いストレッチパンツというシンプルだが、着こなし一つでフォーマル、カジュアルを使い分けられるらしい(鴇羽談)。


「こんなもんかな」


手櫛で髪を軽く整えて、1階に降りる。


「古着屋で着たときも良かったけど、風呂上がりの兄さんだとよりカッコよく見える」


「陽兄ぃは素材が良いから、下手に着飾るよりシンプルに纏めたほうが見栄えする。わたしの見立てに間違いはなかった」


「これなら、参加する女の子たち全員の気を引いちゃうかもしれないわよ」


リビングを通りかかったとき、千隼、鴇羽、翡翠さんの3人にそのようにコメントされた。


家族から言われるのはこそばゆい感じはするが、お世辞でも嬉しいものだ。


「行ってきます」


気乗りはしないが、家を出て集合場所へと向かう。


待ち合わせ場所には、集合時間である18:30より30分ぐらい前に着くだろう。



予定通り18時前に中央公園噴水前に辿り着いた。


(根取さんはまだ来てないみたいだな)


周囲を見渡すが、それらしき人影はない。


(まあ、ゆっくり待とうかな)


女性が多い家族構成なので、待つのには慣れている。


30分程度どうということはない。


(それにしても、この公園は中央繁華街のど真ん中にあるだけあって、人が多いな)


普段、家とバイト先周辺しか行動範囲が無いので、年始のデパートの福袋販売(荷物持ちとして参加)以外で多くの人をみる機会が少ない。


(何となく見られているような気がする)


寝癖とかは直したと思うのだが……


(いや、勘違いだな、俺なんか見たところで仕方ないだろうし)


慣れない格好をしているから、意識が過敏になっているだけだろうと判断し、気にしないことにした。


しばらくして、携帯にメールが入った。


根取さんからだ。


『もうすぐ着くから宜しく(。・ ω<)』


何とも根鳥さんらしい文章だと思った。


『噴水前でお待ちしております』


取り敢えず、端的にそう返信しておく。


返信してから、数分も経たない内に根取さんが見えた。


向こうも、俺に気付いたのだろう、こちらに歩み寄ってくる。


「ごめんごめん、待たせちゃった?」


「気にしないで下さい、俺が勝手に早めに来ただけですから。それに集合時間の10分前ですから根鳥さんに過失はありませんので」


「それにしても、シドちゃん服一つでホントに化けるね」


「そうですか?今日のことを話したら妹達がノリノリで選んでくれたので、俺がというより妹達のセンスが良いんだと思います」


「シドちゃんの妹さんか~。美人なんだろうな~。紹介してくれない?」


「妹達が美人なのは認めますが、ダメです」


根取さんは悪い人ではないが、女好きで彼女がコロコロ変わるので、妹達を紹介するのは断固としてNOだ。


まあ、あの2人が根取さんになびくとは思えないが、気を付けておくに越したことはない。


「まあ、仕方ないか。取り敢えず、先に男連中だけ今日行く店に集まってるから顔合わせしようか」


「分かりました」


そうして、俺は根取さんの後ろを歩き、今回の合コン会場である『Bar Legacy』へと向かった。

明日は朝から仕事だ。

嫌になるわー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ