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俺、高校中退フリーター  作者: 八鈴 京
14/22

紫藤 路陽の日常

本編始まります。

草木も眠る丑三つ時。


月曜から金曜の俺の1日は、そんな朝というより夜のような時間帯から始まる。


2時過ぎに起床して、着替えだけ済ませて、他の皆を起こさないよう静かに家を出る。


父が愛用していた年期物の自転車に跨り向かう先は、(よし)(うり)新聞社の営業所。


ここのバイトは高校中退以降ずっと世話になっている。


時間帯的に他のバイトを掛け持ちするには都合が良いからだ。


土日も別の新聞社の配達のバイトを入れるつもりだったのだが、翡翠さんと妹達に止められた為、やっていない。


ちなみに同様の理由で、夜勤のバイトもやっていない。


それが原因でかつて翡翠さんは倒れたのだ。


彼女達が心配するには十分すぎる理由だ。


ついでに言えば、土日はバイトを一切入れていない。


確かに収入は欲しい。


だが、彼女達を心配させる訳にはいかないので、涙を呑んで我慢している。


早朝の新聞配達が終われば、一旦帰宅して、朝食を摂ってから次のバイトに向かう。


翡翠さんが働きに出ていた頃は、俺が家事全般を担当していたが……


今は完全に役割が交代して、俺はバイトで、翡翠さんが家事を担当している。


ちなみに夕方までの今のバイトは喫茶店だ。


夕方までのバイトを終えたら、帰宅して夕飯を食べ、サッカーの練習をする。


確かに高校を退学したが、プロ入りという目標は変わっていないし、練習も欠かしていない。


翡翠さんや妹達に、自分のせいで俺が自身の夢を諦めたなどと思って欲しくないというのもある。


が、それ以上に


(あの2人にも約束したんだ。いつか必ず日本代表のユニフォームを着て同じフィールドに立つって)


俺自身、プロの世界で戦いたいという願望は今も変わっていない。


今はまだ妹達が高校1年になったばかりだ。


しばらくはこのバイト生活を続けることになるだろう。


だが、焦ってはいない。


(千隼も鴇羽も明確な目標があるみたいだし、俺が心配することは何もないだろうからね)


俺は彼女らが独り立ちするまで、この生活で頑張れば良い。


そう思っているから俺は安心して働きに行けるのだ。

メイン投稿は『モブ以下!!』の方なので投稿ペースは期待しないで下さい。

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