表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/15

校外学習の準備

〈2016/2/5〜〉拍手お礼ページ掲載。


校外学習に行く前の話 その1

 もうすぐ一泊二日の校外学習。

 諒華は配布された小冊子を開いて内容をチェックしていた。

 二日分のスケジュールを大まかに頭に入れて、宿泊先のホテルを確認した。



(ふーん。宿泊先はこのホテルか……。まぁ、悪くないわね)


 さすが華皇院学園。

 有名ホテルを学園のために貸し切りにしている。

 というより、ホテル側が学園に「是非!」と自らのホテルを推しているらしい。

 この日のために、わざわざ学園に赴いてプレゼンを行っているという噂を聞いた。

 仲の良い先輩から得た貴矢の情報によると、接待が半端ないらしい。


 それはそうだろう。

 もし生徒に気に入ってもらえれば、その親や親戚に利用してもらえるかもしれない。

 


(さぞかし、いい気分で帰れるんでしょうね……)


 失敗したら大変なことになるが、そこは彼らの腕の見せ所といったところだろう。






「諒華、諒華! 見てください」

「ん〜、なに?」


 ぽりぽりとお菓子を口にしていたら、後ろから声がかかった。

 振り向くと、パソコンに向かっている祀莉が手招きしていた。

 椅子から立ち上がり、一つ後ろの席に移動した。



「ほら、プールがありますよ!」


 右手で指を差しているのは宿泊先のホテルが掲載しているホームページ。

 施設紹介のページには室内プールの画像が表示されていた。



「みたいねぇ……って、この手のホテルにはだいたいあるでしょ? スパとプール。泊まった時に行かない?」


 プースとスパでテンションの高い祀莉を見て諒華は疑問を抱いた。


 祀莉は各部屋のバスルームですますのだろうか。

 西園寺家が利用するそれなりのホテルだから、部屋のバスルームでも充分だろうけど……。


「わたくし、こういったホテルに宿泊することがないので……」

「え……、じゃあ、どこに泊まるの?」

「そもそも旅行には行かないんです」

「え!? 行かないの? じゃあ夏休みとかどうしてるの?」

「ずっと家にいますよ。旅行に行きたくても父の仕事が忙しくて無理なんです」



 贅沢に海外旅行とかしていると思ったが、まさか家から出ないとか……。


(北条君あたりがどこか連れ出しそうなものだけど……)


 そう思って「北条君とデートとかしないの?」と聞いてみたら、祀莉は顔を赤くしてぶんぶんと首を振って否定した。




「プールねぇ……、自由時間はここで遊ぶ?」

「はい!」


 課題が終われば自由に過ごして良いと書かれていたので、自由時間はプールに行こうと提案した。

 祀莉は嬉しそうに返事をする。



「じゃあ、水着を持っていかなきゃね。祀莉、水着持ってる?」

「いえ……。中学ではプールの授業はありませんでしたし……。あっ! 小学校で着ていたスクール水着ならあるかもしれません」

「それ色々とアウトだからっ!」


 諒華は思わず叫んだ。



(“あっ!”じゃないでしょ!)


 どう見てもサイズが合わない。

 高学年の時から身長が大幅に変わっていなくても、あきらかに成長している部分がある。

 現在の祀莉が当時のスクール水着を身に着けたら……色々と問題だ。

 祀莉が動くたびに揺れるふくよかな胸に視線を向ける。


(そこ)にいった栄養分をどうしてもっと頭の方に回さなかったのか……)


 絶対に配分を間違えている。

 自分よりも格段に弾力のある祀莉の胸を見つめながら諒華は思った。



「別に羨ましいわけけじゃ……」

「はい……? 何か言いました?」

「なんでもない。水着ないんだったら、今度の土曜にでも一緒に買いにいく?」

「良いんですか?」

「私も新しいの欲しいしね。迎えに行くわ」

「ありがとうございます!」



 どんな水着があるんでしょうか?とワクワクを隠さない祀莉の頭を撫でてやった。

 変なところで世間離れしているように感じる。



 西園寺の両親に大事にされているため、家からはあまり出してもらえないらしい。

 一人で出掛けるとなると、親を説得するのが本当に大変なんだとつい最近、愚痴っていた。


(過保護になるのも分かるんだけどね……)



「そういえば、祀莉って泳げるの?」

「はい」

「泳げるの!? あんたが!?」


 てっきり「いいえ」と返ってくると思ったのに、意外なことに祀莉は泳げるらしい。

 水に顔をつけられただけでは泳げるとは言わないのよ、とやんわり諭したらむっとした表情になった。


「失礼ですね! 小さい頃にスイミングスクールに通っていたんです!」

「あ、そうなの……」

「水が怖くてプールに近づくことすらできなかったんですけど、無理矢理通わされて一応は泳げるようになりました!」

「……そう」


 ただ単に克服済みというだけのことだった。




 休み時間いっぱい祀莉とショッピングの話していた。

 どこのお店が良いかとか、どんな水着にするか等。

 祀莉はとても楽しそうだった。


(さっきから北条君の視線が気になるんだけど……)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=584041099&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ