四十九日間の有り難う 悲劇編
四十九日に俺は言う。"母親有り難う"と。
その夜に僕は死んだ。
マンションから落ちて。
俺は霊安室にいた。
母が僕の顔を見ながら泣いていた。
悲しかった。後悔している。なんでこんなことをしてしまったのか。
もう一度振り替えってみた。
俺は会社ではしたっぱで課長、次長から新人だと馬鹿にされ、それが5ヶ月も続いた。耐えきれなくなったが、家族を悲しませぬようにと我慢した。
只、それは長続きしなかった。感情が抑えられなくなり急性アルコール中毒で自殺を図ったが母に見つかり、危うく死に至るところだった。
そして二回目の自殺を図った。それは母に"有り難う"と言った49日目であった。