表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/7

タイトル未定2025/05/17 09:51

 あたしが呪いを使えないのは、あたしが悪魔ではないから。

 それは呪いが悪魔を基準に悪魔前提で悪魔のために作られているから。

 つまり呪いの基準をあたしに置き換えれば、あたしだけの呪いが出来上がると言う事。


 呪いの起点は使用者ではなく対象にある。

 しかし、対象は悪魔である必要はない。

 つまり呪いの根幹は悪魔であることに関係しない。


 だとすれば呪いの基準が悪魔なのは何故だ。


 悪魔である必要があったのか、偶然悪魔だっただけなのか・・・。


 恐らく前者ではない。トワさんは”元”悪魔だと言っていた。それは、今現在は悪魔ではないと言うこと。つまり呪いの使用において悪魔である必要はないことの証明。


 後者だと仮定して進めよう。

 悪魔である必要はなくても、悪魔であることが有利に働くことは間違いない。

 そしてそれは、人間であっても享受できる。

 それは、身体的特徴や能力によるものではない。

 それは、悪魔から人間に変異しようとも、受け継がれるもの。

 そんなものは一つだけ。そう”知識”だ。

 時を超え、種を違えても途絶えることのない”永遠”。



 悪魔だけが持っている知識、悪魔が占有している知識・・・言語だ。

 呪いには詠唱を使う方法がある。呪いの力の源は思念だ。言葉に表すことで思念の容を正確に捉えることができる。

 つまり、詠唱は呪いの補助をしてくれる。

 そうだよ。初めて呪いを使ったとき、あたしはトワさんの補助を受けていた。

 全ては繋がっていて、全てはトワさんの存在が教えてくれていた。


 天井を見上げてそっと息をつく。

 今はまだ、届かない。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ