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タイトル未定2024/08/13 01:23

かず








辺りは、茹だるように熱い八月の半ばのはずなのに

私の思考は、いやに冷えていた

ここは何処だろうか、今までに感じた事のない

出来合いの創造物以外から漏れ出す

匂いに、私は、戸惑っていた

ここは何処だろうか

目を開いて、私は、更に疑問を強くする

辺りは、茶色一色

いや、狐色か

木が壁一面に、張り巡らされたそれは、所謂、ログハウスと言われるものであろうか

コンクリートで、生まれたような私は、そのtvでくらいしか、見た事のない物に対して

これは、夢なんだなと、理解したが、しかし、そこまで考えて、夢を見る前の記憶を、私は、考え始めた

何処か、そう、私が、住んでいる、アパートの一室で、私は寝たはずであるが、その記憶が、どうもあいまいだ

それを、夢の中で、考える必要が、私にあるのかと言われてしまえば、それまでであるが

私は、ゆっくりと、もう一度、目を開けた

どうも、現実っぽい

周りを見ると、同じような、白いタオルケットが、足から肩にかけて、かけられている

人間が、死体のように、ずらりと、並べられている

その白いコントラストは、一種、どこぞの危険カルトを、思わせるが

しかし、何がどうなのかさえ、分からない、私において、それは、否定することも、肯定することも、出来ない内容なのであった


私は、近くの人間を見て回るが、皆疲れたのか、ぐっすりと、眠って居る

私は、そのうちの一人に、近づいて、肩を揺らす

「あっあの」

目をこするように、その女性は、長い茶髪を、揺らし、こちらを見て、唖然とした

「だっだれですか」

きっと、私も、同じことをされたなら、同じような返事をしたことであろう

それが、早いか遅いかだけのような気もする

「あっあ、実は、私も、先ほど、起きた所なんですが、全く、ここに来たという居る理由が、私には、無くて」

彼女はそう言われ、私以外の存在を、その背景で、確認していたようであるが

改めて、辺りを、見渡して、首をかしげる

「こっこれ、何ですか」

分からないのである

私達の声に、起こされたのかは、分からないところであるが、ちらほらと、周りで、起き始める

人間が出て来た

ざっと、数を数えても、四十人ほどであろうか

教室よりも、広そうな場所に、そんな人間が、碁盤の目状に、寝ていたが

蜂の巣の幼虫が、起きだすように、それは、もぞもぞと、胴体を、あげだした

「ここ何処なんですか」

横の彼女は、ヒステリック気味に、私の横で、叫ぶ

私は、何処なんだろうと、窓の外に、視線を、ずらしていた



ログハウスの外に出ると、冷たい空気が、朝霧とともに、辺りに充満している

やはり夢の可能性を、私は、捨てきれなかったが

それでも、足元からは歩けば、それなりの衝撃が、伝わってくる

「ここ何処なんでしょうか

私、一カズと、言います、あなたのお名前を、お伺いしても良いですか」

私は、草の刈られた場所と、それに挟まれるように引かれた砕かれた小石のひかれた灰色の道を

歩く

「わっ私は、」

私は、ぼんやりと、自分の名前を、連呼する

「せろと、言います、以後・・でも、あなたも私も、ここがどこだか分からないって、やはり、誘拐何でしょうか」

ここが、夢の中でなければ、それは、可能性としてあるが、だとしたら、表に出られる理由とは一体何だろうか

私たちのほかにも、数人が、外に出て一緒に歩いている

しばらく歩くと、広場のように、大きな場所

その横には、あの建物よりも、一回りほど大きい建物

あれが、ロッジだとしたら、公民館とでも、いうべきものだろうか

インフォメンションセンターとでもいう感じだ

同じような、木組みのログハウスだ

木組みでないログハウスがあるかは分からないが

しかし、それよりも、そのまえに、掲げられた、大きな、電光掲示板に、目を引かれた

それは、電子機器のくせに、支柱は、木のように見えた

「何でしょうか」

分からない

ただ、それは、光っていたし

しかも、そこに書かれている映し出された映像と言うのは

切り取られた胸像のような、顔写真と

その後ろに、名前、そして、数が、書かれていた

何だこれは

わたしの後ろには、零の名前と、数字「0万」

私の隣の彼女も同じような感じであった

彼女の教えられた名前と私と全く同じ数字

ただ、他の人は違っていた

名前顔は、もちろん、多分人数分が、その大きな、縦六メートル横十メートルはありそうな

大きな掲示板に、あるが、数字だけが

十の間を、行ったり来たりしている

「これ、何でしょうか」

私は、二度目の質問にも、答えられなかった

これが、何を意味しているのか

書かれている単語の一つ一つは、理解できるかもしれないが、これを、どう生かすかなど

私には、てんで、理解の範疇外だったのであった




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