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季節の駄作シリーズ

「もふもふ」という言葉だけを満たしている存在が私の近くにいます〜仲の悪い隣領地の令嬢との関係がさらに険悪になったんだが、どうしてくれよう〜

作者: 岬 アイラ

冬の駄作シリーズ第一弾?!

もふもふに癒やされてるだけの展開に飽きた?

読んでみろよ。飛ぶぞ。つまらなさすぎて。

【虫苦手な人要注意・特に地を這うタイプ】

私、カヌレ・コール。ただのもふもふ好きな貧乏貴族の三女である。そんな私の前にいるのは…


もっふもふの…


そう、もっふもふ、ふっさふさで…


白い毛並みと大きな体を持つ…




毛虫。


「キッショ!!!」


なんだよ白くてでかい毛虫って!キショいだけじゃないか!!


「あら、また獣と戯れていらっしゃるの?流石は野生貴族のお嬢様ね」


誰かと思ったら…マカロン・ノイザー様。お高くとまってる、悪役令嬢みたいなお嬢様だ。そっちだって大して身分は変わらないくせに。

とはいえ、あちらの方が上であることに間違いはない。いちおうカーテシーくらいはくれてやろう。


「ごきげんよう。マカロン・ノイザー様」


「こんばんは、いい月夜ね。カヌレ・コール様」


只今の時間、午前十一時。そして昼の時間の挨拶にこんばんは、と返すことはつまり、「貴様には真っ暗闇がお似合いだよ、出直して来い雑魚が」ということである。まあ、無視以外に方法はない。


「マカロン様」


「名前で呼ばれる筋合いはなくってよ」


「失礼しました。ノイザー様。一つ、訂正したいことがございます」


「私の言葉に何か間違いが?」


もうすでに何個も間違えてんだよテメエは、という言葉を飲み込み、簡潔に伝える。


「はい。今私の後ろにいるのは、獣ではなく、毛虫でございます」


「けむし?」


「はい」


「毛の生えた、虫?」


「はい」


「主に蛾の幼虫?」


「はい」


「一般的に気持ち悪いと言われる?」


「…まあ、はい」


「キッッッッッショ!!!!!……あー、いえ、その…場所を、変えませんか?」


そんだけ大声出しておいて場所変えようで終わすとかとんでもなく肝が据わっている。そして、確かに私も場所を変えたい。しかし、コイツの精神攻撃となるなら、毛虫の前に立つことくらい余裕で耐えてみせよう。


「私、毛虫も言うほど嫌いではありませんから」


「私が!嫌いなの!」


「案外可愛くないですか?白くてふわふわですよ!」


「白くてチクチクの間違いじゃなくて?!」


まあそうとも言うが、そもそも野生動物の毛なんてもふもふとは程遠く、チクチクぐらいがいいところである。その点では毛虫も動物も大して変わらん…と思っていたら、ホントに平気になってきたから不思議だ。


「せっかくですし、ご紹介いたします。この子はユキ、と申しまして、とても素直で可愛い子なんですよ!」


「ど!こ!が!可愛いのよ!?」


「はて、可愛くないところが見当たらないゆえ、可愛いとしか言うことができません」


「…そう、ではごきげんよう。今後、我が領地との交易を一切止めることも視野に考えますわ」


そう言ってマカロン・ノイザーはそそくさと帰っていった。少しばかり青筋が浮き出ていた気もするが……ってあれ?!交易を停止?!

うちの領地はほぼ食料が取れず、ぼったくられながらも一番近いノイザー領から食料を輸入している。つまり。


「終わった…」


さっきまで少し頼もしくさえ見えた毛虫は、今は白くてでかいだけの気持ち悪い害虫だった。

もふもふにも程度があるとわかりましたね!ここからざまぁとか改革とかはしません。ユキ(毛虫)とカヌレとマカロンの運命は皆様のご想像にお任せします。

よければ他の小説も覗いてくれたら嬉しいです。感想くれたら飛びます。

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