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Venus And The SAKURA  作者: モカ☆まった~り
魔王国編
56/165

0054 魔王国に行きたくない。

「どうしよう・・どうしよう・・・」俺はウロウロ歩き回る。


ここはドワーフ王国の広場。俺の周りには倒れているドワーフ達がいる。酒に酔ったら、家で寝ればいいのに、何で皆は道の上で寝てる訳?


それはさておき、俺は悩んでいるのだ。これから魔王国に行く羽目になったからだ・・・。

今の俺は、サリーナの力で、レベルアップはしているが、経験不足だ。今、魔王と戦っても死ぬのは目に見えてわかる。


何とか理由を付けて帰れないか?でも、あの棟梁だもんな〜刀のこと以外は人の話を聞かない人だもんなぁ〜。いくらドワーフの王様と、ドラゴン族の王子を引っ提げても無理だと思うし・・・。



「兄ちゃん、どうした?浮かない顔だな。」


「どうもこうもありませんよ。何で僕まで行かなきゃいけないんですか!」


「そりゃ、兄ちゃんたちが悪党を捕まえたからに決まってるだろうが。」


「あの、俺は女神クリス・サリーナに魔王を退治してくれって頼まれてこの世界にやって来たんですよ!敵対するのが目に見えてるじゃないですか!」


「魔王退治?だったら、ちょうどいいじゃねーか?」


「イイワケないでしょう!魔王と戦う為に防具を作ってくれってここまで来てるんですから、準備不足なんですよ!」


「大丈夫だって!気にスンナ!じゃあ、また後でな!」


「お待ちください!」昨日の俺に付いていくと言ったドワーフが走って来た!


「オウカ様に付いていく人選が済みましたので、我々も同行してもよろしいでしょうか?」


「オウ、構わないぜ、準備しな!」と棟梁が指示を出している。


今の俺に付いて行っても、俺は今日で死ぬんですよ?ごめんね。



「オウカ殿、いかがされましたか?」ダダンが心配してくれている。


棟梁と同じ話をすると、ダダンまでもが、大丈夫です!と答える始末・・・。

そりゃ、君たちはいいよ、魔王国の住民なんだから。でも俺は人間で、しかも勇者なんだよ!


「ああ~、何とかならないかなぁ~!」って言ってると


「出発するぞー!」と、棟梁の声。


やっぱダメかぁ〜。死んだな、俺。


「そうだ!こんな時は!」スマホを出してサリーナに助けを求めよう!


「・・・お客様のかけられた電話番号は電波の繋がらない所にあるか電源が入っていないため掛かりません・・・。」


「んなことあるかぁ~!」スマホを叩きつけるとスマホが割れた!と思ったら、自動で修復した。


「兄ちゃん、いつまでグダグダしてるんだ!男ならキメロ!」


・・・うう、決めたくありません。全力で逃げたいです。



ドワーフ王国を出、魔王国に向かうには平坦な道から緩やかな上り坂を歩いていく。距離にして、30キロ。その日に付ける予定だ。


その間、俺はイライラを払拭しようと「ローズ!鞭貸せ!」「いきなりダメぇご主人様〜」俺は鞭で魔王国の悪党をシバいていく。八つ当たりもはなただしい・・・。が、何故か鞭を受けている悪党が興奮している!振り返るとローズまでもが興奮している!「ご主人様ぁ~私のしっぽをそんなに弄んで・・・もっと、もっと頂戴!」皆の冷たい視線を浴びた俺は、そっとローズに鞭を返すのであった・・・。


何度かの休憩を挟んで、いよいよ魔王国へ・・・。


「見えて来ましたよ!魔王国!」


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