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Venus And The SAKURA  作者: モカ☆まった~り
魔王国編
54/165

0052 野盗との戦い

「どうした!何があった!」


血だらけの傭兵のかすかに動く口から出た声は「魔王国です」


「今は、しゃべるな!玲子!回復魔法だ!」



俺たちは、急いで傭兵が襲われた現場に急ぐ。話によると魔王国の物ですと気さくに話しかけてきたので、「こんな夜更けにどうしたのです?納品は明日のはずですが?」と言うや否や、切りつけられたという。


「俺たちは魔王国に恨みを買った覚えはねぇ!これは襲撃だ!」


しかし、現場には誰もおらず、何も見当たらない。


「変だな。」と俺は辺りを見渡していると、「桜花さん!これ見て!」と玲子が地面を指さす。それは血が一本の線になっている。


「これは、野盗だな!」と棟梁に告げる。


「俺達が作った、武具を盗みに来やがった訳か?それも魔王国が?今までそんな事はなかったぞ!」


「何か理由があるかも知れない!追いかけよう!」と俺は食い下がる。


「と、言ってもよぉ、何処に逃げたか解らないんだぜ?」


「魔王国の人間だって言うのは確定しているんだから、犯人は魔王国に逃げるんだろ?それも防具を持って。荷車が使う道ってないのか?」


「ああ、それなら西門だな!あの道が一番平坦だ!」


「そこに行ってみよう!」


西門を抜けると地道になっていて、荷馬車が通った轍がある。ビンゴだ!しかし・・・。その轍は、森の方へ続いていて、そこで痕跡がなくなっていた・・・。


「消えちまったもんは仕方ねぇ~なぁ~。」と棟梁は半ば諦めモード。


「そんなに簡単に諦めていいんですか!皆さんの生命線なんでしょ!」


「そう、言われてもよぉ、この暗闇じゃ何も見えないぜ?」


「オウカ殿、我々にお任せを!」と言ってきたのは、ダダンとラム、ジギルにローズだった。


「ドラゴン族は、暗い森の上からでも、熱を感じることが出来るっちゃ!」とラム。

なるほど、熱感知センサー搭載ってことだね。


「我々獣人族は、暗闇でも目が見えます!」ジギルとローズ。


「じゃあ、頼む!でも、絶対に殺すなよ!」と送り出す。


「棟梁、俺達も行きましょう!」


ドラゴンの姿に戻ったダダンとラムは空中から、ジギル筆頭の獣人族隊は地上から探索を始める。残った俺たちは街道沿いに歩いていく。


前方に爆炎が見えた!ドラゴン族のブレスだろう。


「あいつら、殺すなって言ったのに・・・。」


俺たちはブレスのあった方角に駆け出しながら、どうか死んでませんようにと祈る。

現場に近づくにつれ、金属音が聞こえてくる。戦いが起こっているということだ!


炎に包まれた大地の上で、戦闘が繰り広げられている。こちらが優勢なのは言うまでもない。魔王国の人?らしき人は10人程度、余裕で勝だろうと思っていたら、ジギルの攻撃は当たっても、防具のお陰なのか相手にダメージなし、逆に相手の攻撃にこちらは躱すのがやっとと言う風になって来た。


そう、相手は「ドワーフの武具」を使用しているのだ!


こうなっては、俺が出るしかない。刀を鞘から抜き、野党に突っ込んで行く。が、そう言えば、俺の刀ってドワーフの防具も切れるんだよな?という事を思い出した。


「殺してしまうじゃん!」むやみに刀を降れないので、肩と足を狙って「突き!」試しにみねうちで防具を狙うと、防具は綺麗に割れることが解ったので、「俺がこいつらの防具を割る!後は、捕獲!殺すなよ!」


戦いは30分もかからなかった・・・。皆、防具が割れたら、弱かったのである。死人が出たのでは?と心配もしたが、誰も死んでなかったようだ。てっきり、ドラゴンのブレスで全員丸焼き・・と思っていたのだが、道を塞ぐためのブレスだったらしい。ドラゴンってやっぱり優秀。


こうして野党は全員お縄になった。



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