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Venus And The SAKURA  作者: モカ☆まった~り
サイゲの森編
45/165

神の祝福

 どこからか、サリーナの声が聞こえたと思ったら、俺を魔法陣の光で包みこみ・・・


 俺の家。しかも日本の。


「お帰りなさい。」と出迎えたのは、俺と玲子のコピー。

「頑張ったな!」とサリーナが顔を出す。


「頑張ったってもんじゃないよ。死ぬかと思ったんだぜ。」

「いよいよ危ないと思ったら、わらわが手を出そうと思ってたのだ!」

「へいへい、それはありがたいことで。」


「で、なんで俺は日本に帰って来てるんだ?」

「お前、自分だけ回復手段がないって、言ってたろうが。」

「ああ、確かに言った。まったく、フェアじゃないぜ。」

「お前を回復させてやろう。」

「回復って、どうやって、グフッ!」


 サリーナが突然キスをしてきた!あの甘い舌触りは久々だな、イカンイカン早く離れなければ!と言ったものの、ほとんどのHP、MPが切れかかっているのと、サリーナの上手いキスのお陰で、動くことが出来ない・・・。


 サリーナがゆっくりと唇を離す・・・。

「お前、何すんだ!って、あれ?」体が動くのである。気力も回復している。


「どーだ!HP、MP共に全回復してやったぞ!感謝しろよな!」

「何でだ!俺も皆に同じことをやったが、少しだけの効果だったぞ!」

「わらわを何だと思っている!女神だぞ!女神!これぞ神の祝福よ!」

「あ、ありがとうございます。お陰で助かりました。」


「それで、どうだった?わらわとのキスの味は?」

「はい…非常によかったです。」

「そうだろそうだろ!わらわと個人的にキスをしたかったらいつでもOKよ!痛!」


「す、すまん。思わず殴ってしまった。」



ー***-



「オウカ様、こちらにいらっしゃいましたか!探し回っていたのですよ!」

 ジギルが心なしかあたふたしてる・・面白い光景だ。


「うん、サリーナに回復の儀式をして貰ってたんだよ!だから俺は超元気だぜ!」


 俺たちはもう一度、各部屋を周り、皆の回復に努めた。


 こんなことは普段はしないのだが、一番疲労が激しい玲子の部屋に夜這いに行った。


 あくる朝、全員が全回復をしているのを確認して、皆で朝食をとる。


 ドラゴン族って言っても、人間と同じものを食べるんだな。


 まっ、味はリリアの方が美味いけど。


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