表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Venus And The SAKURA  作者: モカ☆まった~り
サイゲの森編
37/165

ローズの実家

 サイゲの森は王国・魔王国を分ける山脈の麓付近にあり、魔王国の領土だ。面積だけで言えば、王国を二つ合わせたぐらいの広大な森林地帯なのだが、特に資源などはなく、ただただ自然が豊かな地域と言われている。


 さて、桜花率いる調査隊は今現在、どこにいるのかと言うと、サイゲの森の東側、北と南の真ん中、北に上がれば魔王国の首都と言う所にいる。


「ねえぇ~ご主人様ぁ~ん。」俺の腕に胸を押し付けているのはローズである。


「ちょっと、寄り道したいのぉ。」

「何処に行くんだ?」

「ここから西に行くと私の生まれた所があるのぉ。」


「ほぉ、お前の実家がね。ってお前、魔族なのかよ!」

「あら~ん、言ってなかったかしらん?」


「そう言えば、お前はラミア族だったな?」ジギルが当たり前のような顔をする。

「そうよぉ。」


「ラミア族って、下半身が蛇の種族だよな!なんでお前は人族のような容姿なんだ!?」

「あら、ラミア族は人間に変身するのは簡単なのぉ。」


「そ、そうか。ここは異世界だし、そう言う事もあるか。で、お前の言う実家ってどんな所なんだ?」

「そうねぇん。洞窟のような入り口で、私たちは最下層で暮らしてるのぉ。」


「それって、ダンジョンなんじゃ・・・?」

「ダンジョンってなぁ~にぃ?」

「入り口から、魔物退治をしながら、地下に進む空間だよ!」

「あ~、それなら私のぉ住む所はダンジョンって言うのかしらん。私たちの住処までは、色々な魔物が出るしぃ。」


 ダンジョン。ゲーマーなら熱いシチュエーションなんだけど、俺はゲーマーじゃないし・・・。


「やっぱり、やめ・・・」

「ダンジョン!?行きましょう!燃えるわ~!」

 やっぱり、玲子はこういうのが好物だよな・・・。


「それよりも、お前・・・」ローズを見ながら

「この辺の生まれなら、先に言えよ!安全なルートを通れるじゃないか!」


「それは、無理です。」ジギルが言う。

「サイゲの森は一定の期間で変化しますし、幻術も掛かっていますのでいつも通りとは行かないのです。」


「そ、そうなのか?じゃあ何で、今まで順調に来れたんだ?」

「それは」ジギルはアムス山脈を見ながら

「あの山の天辺を目印にして歩いていたからです。」


「しかし、これから行くローズの家は森の奥になりますので、ローズから離れませぬように・・・一生、帰って来れなくなります。」


「ねぇ〜ん、ご主人様ぁ〜ん。久しぶりに家族の顔を見たいのぉ~。」日ごろの甘えた声を更に甘えた口調でおねだりをするローズに根負け。


「わかった、わかったよ!行こうダンジョンへ!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ