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Venus And The SAKURA  作者: モカ☆まった~り
マイカ帝国編
153/165

0152 動揺

昨日は「小説家になろう」のメンテナンスの為に投稿できなくて申し訳ございませんでした。

本日は2話投稿いたしますので、読んでいただくと幸いです。

 今日はシェラハ国王にお目通りの日。


 俺は玲子を連れ王宮の前まで転移してきた。勿論スーツ姿、玲子はドレス姿である。

 門番に通され宮廷内に入る。ヤヌス王国に比べると宮廷内は広く天井も高い。


 全体的にシンプルな内装であるが退屈さを感じさせないのは所々に置いてある調度品の為だろうか?美術館の空気?神聖さを感じさせる。


 長い廊下を歩き左右に別れた階段を登ると大きな窓から日差しが入ってますます幻想的な感覚を覚えさせられる。


 階段を登りきると右に折れて再び、長い廊下を歩く。少し入り組んでいるのは敵が乗り込んできた時の対策の為であろう。


 やっと、王に謁見できる王宮の間にやって来た。


「オウカ・ミツヤ殿下、ご婦人の玲子様のお付きでございます。」


 重そうな2枚扉が開き、広い場内に入る。ここからシェラハ王が鎮座している所までも少し長い。


「よくぞ参られたオウカ殿。」


「ハッ、シェラハ王殿下につきましてもご健勝で何よりでございます。」


 この挨拶にも慣れたものだ。最初はアニメの知識だけでポージングしたら、たまたま合ってたなんて事もあったな。


「して、今回はヤヌス王国とマイカ帝国との講和の為の交渉の場を貸してくれとの事だったな。」


「ハッ!左様でございます!」


「よかろう。この宮殿を使えば良い。してオウカ殿。マリーは元気にしておるか?」


「妃マリー様もバレット国王と仲睦まじい姿を拝見いたしております。」


「そうか。バレット国王もそうだが、マリーも若い。オウカ殿、支えになってやってくれ。」


「御意!」


 桜花は小さな箱を傭兵に渡すとその箱は国王の下に届いた。


「この箱はなんじゃ?」


「冷蔵庫と言うものでございます。ワインなどを入れておけば、いつでも冷たい物が飲めるようになっております。」


「ほほ、左様か!では今夜から楽しませて貰うとしよう。足労をたてたな。」


「いえ、では失礼します。」






***






 ヤヌス王国とマイカ帝国との交渉はシェラハ国王の助力も得、大成功に終わりいよいよ次回は皇帝ロンベルクとの調印式との運びになった。次回は2か月後、場所はヤヌス王国宮廷で行われることになった。





***





「オウカ様、お伝えしたいことがあります。」

 いつも冷静沈着なセバスが、焦りを隠せないのか、肩肘をつく間もなく言葉を発する。


「どうした?セバスらしくないな?」

「ええ、実は・・・。」


 セバスの報告を受け、桜花は急いでバレットの居るであろう王宮に向かったのだが、現在は外交の為にリンド評議国に居ると聞かされた。





 バレットはリンド評議国をリョウタと共に訪問中である。王国からは早馬でも3日はかかる。

 いつもなら転移魔法で行けばいい土地なのだが、残念ながら桜花も今いる所を外せない。

急遽、リョウタに連絡を取る事にした。



「リョウタ。バレットに代わってくれ。」


「兄者、只今王は会談中なのです。」


「マイカ帝国が帝王暗殺計画を実行するらしい。直ぐに王国に帰るように伝えてくれ。」


「畏まりました。」



 1週間後。バレットは王宮に帰らず桜花の元へやって来た。



「オウカさん、詳しい話を聞かせて貰えますか?」


「マイカ帝国軍が帝王暗殺計画を企てているそうだ。実行は帝王が王国訪問中だ。それを理由に宣戦布告をするらしい。」


「わかりました。注意します。」



 桜花は全ての傭兵団を集め、戦争になる可能性を伝え会議をすることにした。

 何せ王国と帝国では兵の数が違いすぎる。いくら桜花の傭兵団が強くても5万の数は多すぎる。よって効率の良い手段を選ばなくてはならない。


「主殿、全滅させるしか手がないのではないでしょうか。」

 ジキルの発言に全傭兵が頷く。出来るだけ殺したくないと思う桜花ではあるが、無力化するには大将の首を取るか全滅しかないのだ。



「何か良い方法はないものか…。」


「だったら、私の部下を差し出すわ。」



 玲子が合図をすると、何処からあらわれたのか知らない者達20名が現れた。


「この人達は、私の隠密情報部隊。桜花さんに預けるから、役立てて頂戴。」


 隠密部隊ならば、大将を背後から攻める事もできるはずだ。大きな力になる。桜花は玲子の提案を受け入れる事にした。


 名前を聞くとやはり名無し。

 桜花はそれぞれに名付けをし、更にレベルアップさせるために血を飲ませた。


 武器となる日本刀は男性傭兵団には行き渡っているが、女性傭兵団には行き渡っていない。木刀や素手での戦闘は危険が多すぎる。


「それやったら、ウチラにまかせとき!」


 吸血鬼のカーミラが、魔法を叩き込むと言ってきた。


「あのな、魔法適正というものがあるだろ?いくらなんでも無茶だ。」


「何、言うてんの?オウカさんは、リョウタさんのお陰で全属性の魔法つかえるやろ?せやから、この娘等だけやのうて、傭兵団全員が魔法つかえるんやで。」


 確かにリョウタの血を飲んだお陰で全属性は付いた。付いたのだが、未だに火属性しか使えない。それでも大丈夫なのだろうか?

 桜花は少し悩んだが、カーミラの言葉を信じるしかないのも現状。任せることにした。


「タダン、ドラゴン族に応援を頼めるか?」


「頼めますが、5万程度なら私とラムの2人で十分です。」


「そうか。でも一応、知らせておいてくれ。」


 俺達は来るはずの備えに走るのだった。



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