表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Venus And The SAKURA  作者: モカ☆まった~り
王都編
11/165

宮廷料理

 アムさんに案内された客室に入ると、そこは贅を極めた部屋!

 細かい刺繡が入ったカーペット、いかにも高そうな装飾・宝石が散りばめられたテーブル、そして大きな窓は、この地が平和であるとの象徴のようにも見える


 ただ、天井が低い!簡単に天井に手が届く!普通こういう立派なお屋敷って天井高くない?どうやって掃除してんの?っていう位、高くない?

 やっぱり、この世界の住民はミニサイズなんだなと改めて思う。


「やっぱり服まで小さいな。」半袖・半パンの服になってしまうが、なんとか着替えを済ませ、女性陣がいる部屋へ。彼女達も着替えが済んだと思う。


「お~い、着替え終わったか~、入るぞ~。」とノックをしながら声を掛ける。

「どうぞ~」扉を開けると「この服、小さくて・・・」「胸がキツイです。」「そんなに見ないでください!」「旦那さま、ムラムラすると思うけど夜まで待ってね。」


 女性陣が着てる服はこの国の貴族が着るものなのだろうが、全部がこの国の人間サイズ。 結果、体のラインはしっかりとあらわになり、胸はもうはみ出そう・・・本来ならば床を引きずって歩くように出来ているドレスの裾もミニスカート、どこの地下ドルだよという感じになっていた。


 こんな服でパーティーに出たくない!と女性陣が言い出すので、アムさんに頼んで、元の服装での参加になった。

 

 宴の会場は大広間。本当にアニメのような作りの広間の奥には階段があり、その階段を王様、王妃様、王子様、姫様と降りてくる。それを拍手で出迎えるのは貴族達。さすがに気品高さを醸し出している。


 一通り、挨拶も済ませ、期待の食事、食事!どんなものがあるんだろう?バイキングのようにテーブルに並べられた所まで、期待を胸に歩き出す。

 おお〜これは!かなりの手の入れようのメニューばかりじゃないか?期待できそうだ!


 まずは、鳥らしき肉を口に・・・?あれ?味がしない・・・。

 次は、牛肉っぽい肉を・・・獣臭い!じゃあ、サラダでも・・・しなびている!

 なんとかスープは飲めたけど、味が薄い!どこの精進料理だよ!いや、精進料理ならまだ味はあるけど、ここの料理は味がしない!どれも食べれたもんじゃない!


「我が国の宮廷料理はお口に合いませんか?オウカ殿?」

 声を掛けてきたその人は、白を基調にしたローブを身に纏っている。

 どう見ても、司祭とかだよな・・・服装がそれっぽいし・・・品もあるし。

「実は私もここの料理は嫌いなんですよ。」と司祭らしき人が言う。やっぱり、この世界の人でも不味いんだ。

「自己紹介が遅れました、私ヤヌス王国総司祭のゼノン・カレラと申します。」さすがは教会?の人。年齢は国王と同じぐらいでほっそりとした体でも背は伸び、品を現わした笑顔が似合う優しそうな御仁だ。


「これはご丁寧に。」

「ところでオウカ殿の国はどのような国であられますかな?」

「そうですね、場所によりけりですけど、この王国のような場所も私の世界にはありますよ。」

「さようですか。つかぬことをお伺いしますが、サリーナ様には会われたと・・・?」

「はい、会いました。」

「女神直々に召喚されたと・・・?」

「はい、しつこく頼まれましたので・・・。」

「なんと!」


 ゼノン司祭は慌てて、王の所に走って行く。

 王はびっくりしたようで、アムさんに伝令をしているようだ。

 そしてアムさんが俺達の所に・・・え〜い、伝言ゲームか!面倒くさい!大声で呼べばいいだろうに!


 俺たちが王様の前に立つと、会場は静まり返った。


「皆の者、良いか!ここにおわせられる勇者様ご一行は、女神サリーナ様直々に懇願され召喚された、いわゆる神の使者様であらせられる!今後はこのオウカ様の言葉はサリーナ様の言葉と思え!よいか!」


 え?えらい大層な事になっちゃってるけど、大丈夫なの?


 俺達は足早に会場を後にして、部屋に引きこもった。お酒だけはもらって行ったけど。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ