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この世界の向こう側  作者: HIOMI
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君と世界の現実

 目に見えるものだけ、形あるものだけを信じる。それが人間。

 集団から外れるのを恐れ、誰かの心の声に耳をかたむけることなくただ空気のように接する。

 感情をもつ唯一の生き物だというのにどうしてこうも愚かなのだろうか

 受け入れることのできないものは排除する

 排除されたものは必死に助けを求める

 だがしかし手をさしのべるものはどこにもいない

 そのものはひたすら路頭に迷い、孤独に生きるのだ

 負の連鎖が今日も続いてる。

 このお話はそんな人間がつくりあげた現実とも非現実ともいえるもう一つの世界のお話。


 何気なく優汰は空を見上げる。

雲もなく青く澄みどこまでも続く青い空。

でもどこか閉塞感を感じる。

「優汰ー、遅れるよー」

お母さんの声でふと我に返り、重たいランドセルを背に走り出す優汰。

「お母さんが起こしてくれないからー」

眠たい目をこすりながら文句を垂れ、小さな体をめいいっぱい動かし学校へと向かう

”ボーン、ボーン、ボーン”

遠くから重低音の鐘の音が聞こえる。

優汰は急ぐ足を止め鐘の鳴るほうへ歩き出した

いつも朝8時になるとどこからか聞こえる鐘の音。

ずっと気がかりでしかなかった。

学校にむかう児童の波からはずれ、ただひたすら歩き続けると

音に導かれるように優汰は神埜咲峠かんのさきとうげの麓にたどりついた。

ここは絶対に近づいてはならないとこの町で言い伝えられている峠。

お化けが出る。魔物がいる。今から30年前極悪人がその峠に逃げ込み

今も隠れているとかなんとか。

話の通り不気味で恐ろしい雰囲気であれば道を引き返していたが

そこはどこか不思議な雰囲気がただよい異世界にいるようでひどく心地よかった

まっすぐに続く道を歩き進めると

大きな白い壁がそこには広がっていた


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