第4戦目 妖精の悪戯は質が悪い
お疲れ様です。
祝200pv!
凝った設定抱えて死ぬより、辻褄合わせに頭抱える。
3日3000字より1日1000字投稿。
を目標にしたい今日この頃。(出来てるとは言わない)
「決まったー! ドラゴン相手にドラゴンドライバー! んー最高だわ!」
地割れが沢山走る地面へと突き刺さるドラゴンは、力無く腹からくの字に曲がるとアーチを作るようにズズンッと尻尾を垂らした。
そんなドラゴンにしがみつく布服の青年は、地面に足を開いて降り立った。
「あのドラゴンが……死んだ?」
思わず声に出たが目の前の光景が信じられない。
俺は、この即席小隊のリーダー。護衛対象の商人と山を移動中にドラゴンから襲撃された。正直、目があった時から命なんて諦めていた。
だが、この空間は死ぬことを許しちゃくれなかった。
はぐれた護衛対象を探して、ボーっとしてる変な新米冒険者の横を過ぎる。
開けた場所で、空からドラゴンが強襲して殺しにくる。そして死ぬ間際になって、自分の死が何度目かを思い出す……。
今なら分かる。
商人がはぐれたんじゃねえ。俺等が妖精に拐われたんだ。
気付くと俺は、恩人である青年に嗚咽混じりでこの悪夢を語っていた。
「ありがどう! 俺等を悪夢からずぐっでぐれでありがどう!」
「5人とも無事で何よりだわ」
気まずそうな青年を気にせず泣いていると後ろから足音がした。
「リーダー、自己紹介とか報酬とかしなくていいんすか?」
「バカ野郎! いいわけねえだろ!」
ライトか。飄々とした奴だとは思ってたが、何千回死んでも変わらないとはコイツ大物になるな。
と、そんなことより、挨拶だ。挨拶。
「グスッ……。悪いな青年。すっかり忘れてたぜ」
「気にすんな。急ぐこともないからさ」
「俺の名前は、ガンツ。この臨時小隊のリーダーを任される、歴20年のB級冒険者だ。で、向こうで泣いてるのがトイペとルードとトンル。トンルはライトの相棒だ」
「そのライトっす。よろしく」
「ああ、俺は異界の民のグニル。これからアンルートって街に行って冒険者になる所なんだわ」
(異界の民って言ったら、神に連れてこられた死なない体を持つ奴等か)
「グニルか、改めて俺等を悪夢から救ってくれてありがとう。アンルートへ行くのなら、着いた次の日の夜にでもギルドの伝言板を見てくれ、俺ガンツからドラゴンとか含めた報酬の連絡を書いとくからよ」
「分かった。じゃ、俺は行くわ」
「おう、ありがとうなグニル!」「ありがとうっす!」
グリルは、右手をヒラヒラとさせながら山道を降りていった。
俺は、腰の長剣で自らの鎧をガンガンと叩いた。
「ようし、お前ら! メソメソタイムは終わりだ! このクソドラゴンを馬車かき集めて載せるぞ!」
その後、長い時間、載せることに格闘してから小隊は出発した。
楽しんでいただけましたら幸いです。
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5人の非公認魔王様(未来)の職業とPNと設定決めるのにニヤニヤしながら、風邪でぶっ倒れていたら時間経ってました。ごめんちゃい。