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第2戦目 チュートリアルは腕の魅せ所

お疲れ様です。

タイトルの大事さを痛感しています。

そしてPVの多さに感動しています。

「転がれ!」


 俺は、目の前でドラゴンに殺されそうになっている二人へと叫んだ。



─ ─ ─ ─


 

 早速で悪いが、ここで時を止めて自己紹介。


 俺のプレイヤーネームは、グニル。第一話を読んだ君らに説明すると冒頭3番目に発言をした皆に種族と職を勧めた奴。


 俺等は「campus」をリリース初日のサーバー開始と共に始めて今競争しているんだわ。内容は『最初の町のマップ中央まで、いかに面白いことをしながら速く着いたか。()()()2()4()()()()()』。


 一番に面白さ、二番に速さで獲得点数が決まるこの遊びは俺等が長距離間の集合時にする御約束。そして、1位目指して面白いこと探しながらナビゲーションAIとお茶して、キャラクタークリエイトして、今チュートリアルスタート。


 え? 急いでるのにお茶していいのかって? 俺等ならお茶ぐらいロスにすらならないんだわ。だって、5人中4人がキャラクタークリエイト中にAIと殴り合おうとする。


 内訳は問答無用が2人と意思尊重するのが2人。マジ戦闘狂で愉快なゲーム友達なんだわ。


 おっと脱線。


 女性とロマンビルド大好きな俺であろうとただのお茶なんざしない。色々と情報聞いていたら、チュートリアルスタートと同時にドラゴンが襲う小隊を助けるように頑張って欲しいと頼まれたんだわ。


 つまり、チュートリアル開幕スタートに突然ドラゴンが来る99%全滅イベント情報入手。


 あ、ドラゴンは、背面翼2枚の4足タイプ。


 ところでだわ、負け確定イベントって押し付けられた敗北だから腹立つ。ちなみに、勝ち確定イベントも一緒。


 だから、99%決めつけられた負けイベ、勝ちイベは1%を壊すためにあると思うんだわ。



─ ─ ─ ─



 二人が左右に転がるのと同時に低い姿勢で駆け出すと、地面に落ちてる小石を拾い、ドラゴンの開かれた口内へと投げ付けた。


 投げ付けた小石は、ブレスをまさに吐き出そうとしていた喉奧に『Critical』の文字と共に命中。あわれ、可哀想なドラゴンは、ブレスの代わりにホカホカのゲロを小隊の3人へとぶち撒けた。


「お前ら大丈夫か!?」


「ああ!」


「大丈夫だ!」


「なんとか!」


 小隊と別の方向に走りながら石を集めては、ゲロを振り撒き顔を振るドラゴンの目、鼻の穴、鼓膜、喉奥へと小石を的確に打ち込んでいく。


 ドラゴンは建て直す暇を作るために尻尾を360度振り回しだした。


(お、これシューティングゲームになって面白い)


 回りだしたドラゴンと逆回りに走りながら、先程と同じ箇所へ偏差撃ちで当て続ける。そのまま俺は、尻餅を付いたままの小隊へと声を掛けた。

 

「リーダー! 何積んで、何持ってる!」


 口を開け呆然としていたリーダーと思わしき大きな体格の男は、ハッとしたかと思うと大声を出して立ち上がった。


「テント! 食い物! 縄! 短剣! ロングソード! 以上!」


「縄の長さ!」


「20m!」


(縄! それならあれやってみたいだわ!)


 俺の得意分野は、道具の器用さ。特に縄は、俺と切っても切り離せない仲。もちろん縄だけにだわ。

 聞いた縄の長さにワクワクして綻ぶ口を無理矢理閉じ続けながら機会を待ち、混乱し続けるドラゴンへと偏差撃ちし続けた。

楽しんでいただけましたら幸いです。

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