くるみ、達磨、英語
ぽかぽか陽気の日曜日。昼すぎに叔父からくるみが段ボール箱に三箱分届いた。
くるみ、くるみかあ。あんまり好きじゃないんだよな。そもそもくるみってどうやって食べるんだろう。あの硬い皮をどうやって砕くんだ?
いつも中身の実だけが詰まったパックを嫁がスーパーで買ってくるものだから、何もわからない。
大量のくるみを前に、腕組みをして考えたけれど、どうにもわからない。
そのときつけっぱなしにしていたテレビから、料理番組が流れ出した。タイミングよく、内容はくるみの調理法についてだ。
「hello! good morning everyone!」
司会者がなぜか英語で話している。どうやら外国人向けの料理番組らしい。
内容がわかるか心配だったけれど、映像を見ていると話していることもなんとかわかった。
くるみはくるみ割り人形で割るのか。
他にも方法はありそうだったが、番組内ではその方法を紹介していたので、それしかわからなかった。
とにかくくるみ割り人形を手に入れよう。
車で遠くの大きなスーパーへ向かう。そこならおいてあるだろう。
はたしてそのスーパーにくるみ割り人形は売っていた。
私が予想していたのは外国の人形のくるみ割り人形だったのだが、そこに売っていたのは達磨の形をしたものであった。
達磨。
いいんだけど。いいんだけどさ。あまりにも日本的で少しびっくりした。
達磨のくるみ割り人形を購入して帰宅する。
「おーい。くるみ割り人形買ってきたぞ。これでくるみが食べられる(本当は食べたくないけど)」
と嫁に話しかけるけれど、返事がない。
屈んで何かをやっているので覗き込んでみる。
なんと、嫁はくるみの皮を歯で割っていたのだ。恐るべし、嫁。