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対価を払うということ。

『 こんにちは!

わたしはプリウスのむすめ

プリューラと呼んでください!

5さいです! 』


うぅ、きんちょーさんです...。


それでもげんきよくごあいさつして、

ぺこーってあたまを下げました。

にっこりわらうよゆうはありません!


「あら、ほんとうに利発そうな

可愛らしいお嬢さんだわね」


「ローマ人の見本のような黒髪に

健康そうな肌。よろしいではないですか」


「男兄弟が多いと聞いています。

これならへんに媚びをうったりせず

よいのではないですか?」


りっぱなおようふくをきた

大の大人の人が

わたしをかこってあれやこれや

いってます。


ま、まるでうられていく

おさかなのきぶんです...







きのうは、

村ちょうさんのむすこさんが

もじをおしえてくれました。


たくさんのもじをつなげてかくと

ひとつのことばになるなんて

すてき!

たとえば、

『 あ 』『 お 』

あ お、青!

『 そ 』『 ら 』

そ ら、空!


青いお空で青空!

すてきすてき!


村ちょうさんのむすこさんは、

とてもやさしく

おしえてくれたのに、

いそがしいから

もうおしえてくれないそうです。


かなしいです...。


そしたら、

こんどは村ちょうさんが、

おかの上にみえる

りっぱなおうちを

しょうかいしてくれました!


ここにもおぼっちゃまがいて、

おはなしあいてをしてくれないか

というのです。


さすが村ちょうさん、

たよれる男です!

と、おもったのですが、

なんと、きのうのならいごとの

だちんだというのです!


あれはおかねを

はらっていたのですね...。

よのなかそんなにあまくない、

ということならしかたのないことです。


そして、つぎのひのきょう、

おひるにとどける

とれたてやさいといっしょに、

にばしゃにのって

ここのおやしきにきて、

いま、わたしは

せりにかけられた

まないたのうえのタコなのです。


「他に候補もいないですし」


「下手に乱暴な男の子よりもこういう大人しい女の子のほうがぼっちゃんのためにはいいかもしれませんわ」


うぅ、タコさんのきもちって

つらかったんですね。

つぎタコさんをたべるときは

かんしゃしながらたべます。


「では、満場一致ということで!」


「よろしくね、プリューラ」


と、

うちのかあさまより

わかそうな女の人が

にっこりわらってくれました。


「は、はい!

よろしくおねがいします!」


と、またまたぺこーーーっと

ふかぶかおじきをしたら、

みなさんにこにことしてくれました。


「それでは紹介するわね。

まず、こちらがコックのバエビウス

こっちは侍女のカウディーヌ

衛兵の2人はコッタとデキウスよ」


「そしてわたしが侍女長のリーウィアよ。

他にも、この屋敷を管理する管理人や、坊っちゃまの教育係として何人かの家庭教師の先生がお見えになります。」


「はい!みなさま

よろしくおねがいします」


「ええ。」


「そして、あなたのお仕事ですけれど」


「はい」


「ぼっちゃまのお話相手をして欲しいの。」


「おはなし?」


「ええ。

おぼっちゃまは体が弱くてらしてね。

たまにお元気なときもあるのだけれど、床に伏せってらっしゃることがしばしばなのよ。

ですから、おぼっちゃまのお話を聞くもよし、あなたが、そとで見たこと聞いた事を話すもよし。

いかがかしら?」


「は、はい。がんばってみます」


「まぁ、素敵な返事!

そうそう、お勉強をしたいと聞いたのですけど?」


「はい!本をたくさんよめるように

なりたいんです!」


「まぁ、そうなのね。

では、おぼっちゃまがお元気になられたら、ぼっちゃまと一緒にお勉強を習われてはどうかしら?」


「えぇ!?」


「ぜひにと先生からも許可を頂いています。」


「う、うれしいです!」


「そう。よかったわ。

では、おぼっちゃまがお元気になられるようにあなたも協力してくださいね」


「はい!」


せんせいのじゅぎょうを、

わたしもうけられる!

それってたぶんすごいこと!


それってすっごくうれしいです。

わくわくします!


でも、もしかして...

村ちょうさんのことばをおもいだします。


『 習うという事は対価を払うということ 』


またてならいだちんを

はらわなきゃでしょうか?


いえにきてくれるせんせい...

いったいおいくらなのでしょうか。


だんだんしゃっきんが

大きくふくらむ、

わるいしょうほう。

とやらにひっかかったきぶんです


「あの...」


おそるおそる手をあげながら

しつもんしました。


「かていきょうしの

せんせいには、

おいくらおしはらい

すればいいですか?」


「まぁ...!」


なんと...。

そのばにいたみなさんに

おおわらいされてしまいました!


「あなたは本当にしっかりした子なのね。大丈夫よ、安心して。おぼっちゃまのためなので、あなたからはお金なんて、いただきませんよ?」


と...

は、はずかしいです


それにしても、

みなさんとてもようきで、

やさしそうなひとばかりです。


じぶんでもえへへとわらいながらも

なんだかたのしくなりました!


「リーン」


あれ?すずのおとがする?


「リリリーン」


「あの、このおとはなんですか?」


「おと?」


「リーン、リリリーン」


「あら、おぼっちゃまがおよびだわ。

せっかくだからあなたを紹介しましょう。

ついてきてね」


と、すずのおとがするほうに

つれていかれたのでした。

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。


ルキシスがもったいぶってなかなか出てきません。


あと、プリューラが良い子でひびります。

わたしもこんな良い子だったら、

苦労せず生きてるのかなぁ...涙

なんておもったりましす。

人間関係大事です


なんと昨日、現時点で一昨日ですかね、人生初ポイントをいただきました!

そして評価も!

嬉しすぎてびっくりしました!

と同時に

もったいないもったいない!

でも感謝です!と、パニックになりましたくらい嬉しかったです。


どこのどなたかもわかりませんが、ありがとうございます!

ありがとうございます!!


次回、とこに伏す不機嫌皇子ルキウス登場の巻き

よろしくお願いします。

頑張ります。

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― 新着の感想 ―
[良い点] なんていい子なんでしょう。 いい子すぎて驚きます。 いま、わたしは せりにかけられた まないたのうえのタコなのです。 ……か、かわいすぎませんか?????
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