ヤキモチ。※挿絵有
次回『プロポーズ』と宣言してから3話ほど引っ張ってます。こんなはずじゃ...(苦笑)
「だいぶ薬薄くなっちゃったけど、包帯を巻いてしまうよ。」
と、ブスッとしたルキウスさまが
きようにクルクルと
ほうたいをまきまきしてくださいました。
おひるのあとに
まいてくれたときは
ミイラになるかとおもうほど
グルグルだったのですが、
じょ、じょうたつしてらっしゃいます。
あっぱくもされなければ、
ゆびがいっぽんずつうごかせます!
いつのまにれんしゅうを
されたのでしょう。
「はい。完成。」
「ありがとうございます!」
とおれいをいうも、
ルキウスさまは
プイッとよこをむいて
しまわれます。
「...」
「...」
きまずいです。
いつもおやさしいルキウスさまから
ニコニコえがおがきえました。
「...」
「...」
うぅ、なんでしょうか。
プリューラが勝ちにこだわったから、
いやな女だとおもわれたでしょうか。
「...」
「...」
こまりました...
どうしたらよいのでしょうか。
もういっかい、コチョコチョ...
たぶんおこられます。
ではどうしましょう。
こうなったら、
おこえをかけてみましょう...!
「ル、ルキウスさま?」
「...(ぷいっ)」
そっとおかおをのぞいてみると
プイッとはんたいをむいてしまいます。
「あの〜...」
「...(ぷいっ)」
ぎゃくからのぞいてみても、
またプイッとはんたいをむかれます。
どうしましょう。
かんぜんにプリューラ、
きらわれたですか?
どうしましょう、
どうしましょう、
プリューラ、
だいすきなルキウスさまに
きらわれたくないです
そうおもうと、
かなしくて、かなしくて、
目になみだがあふれそうになります。
「ルキウスさま、
プリューラのこと、
きらいになったですか?」
「...そうじゃない」
って、ルキウスさまが
やっとこえをだしてくれました。
「じゃあなんですか?
こっちをむいてくださいです」
「...いやです。」
「どうしてですか、
やっぱり、プリューラのこと
きらいになりましたか。」
きがついたら、
ポロポロと、なみだがこぼれていました。
「...な、泣かないで?
ぼくが勝手に怒っているだけだから」
って、あわててこっちをむいてくれました。
「やっぱりおこってるですね」
どうしましょう。
プリューラ、ルキウスさまを
おこらせてしまいました。
おにぃたちが、
すぐなく女はウザイって
いってたことばが
あたまにこだまします
プリューラはルキウスさまに
ウザイって、
おもわれたくありません
だから、なきたくないんです!
でも、なみだがでちゃうんです
「プリューラも、なきたくて
ないてるんじゃないです」
「...うん」
「プリューラ、ルキウスさまに
きらわれたくないんですっ
うっ。」
ひっくひっくとしゃくりあげながら、
チュニックのすそを
ぎゅってにぎって、
ひっしでなくの、
がまんしてます。
それを、ルキウスさまも
おさっし、くださって、
「ごめん、ごめん!
ぼくが悪かったから」
ってあわててあやまってくださいました
「ルキウスさまは、わるくなんて、
わるくないです!
プリューラがっ
ごめんなさいです
だか、らルキウスさま
おこらないでください」
って、
いちどなみだがあふれてしまうと、
もうとめどめもなく
かってにこぼれていきます
「うん、うん。
怒ってない、怒ってないよ?
だから、ね?」
って、ポロポロおちるなみだを、
いっしょうけんめい
ぬぐってくださいます。
「はい、プリューラも
ないてないです
かってになみだがでちゃうです」
くるしいいいわけですが
ほんとうのことです。
ただただ、
ルキウスさまにきらわれたとおもうと
かなしくて、かなしくて...
「うえぇーん」
ってやっぱり大泣きしていまいました
「あぁ、プリューラ...
よしよし
なかないで、ね?」
ってルキウスさまは
プリューラにイイコイイコしながら、
プリューラがおちつくまで
ずっとまっててくださいました。
「もう、だいじょうぶです。
なかないです
ぐすっ。」
「うん、よかった。」
「おおなきしてごめんなさいです」
「ううん、大丈夫だよ。
ぼくに、嫌われるって思ったからなみだがでたんでしょ?」
「...はぃ。
プリューラウザイ女です」
「うざ...?
ちょっとよくわからないけど、
僕は嬉しく思う。」
「うれしい?
おにぃのはなしとまぎゃくです。」
「それは人によると思うけど...」
「たしかにです。」
「ぼくを思って、ぼくの為に
大粒の涙を流してくれて、
嫌わないでなんて言われて...
キュンってキマシタ...」
って、ルキウスさまは
うつむいてしまわれました。
「...あのね、プリューラ
笑わないで聞いて欲しいんだけど...」
と、ルキウスさまが、
ふるえるようなこえで、
はなしはじめました。
「ぼく、自分でもびっくりするくらい、独占欲が強いみたい...。今まで物欲も支配欲も無さすぎるって怒られてたくらいなのに...」
と、ルキウスさまが
プリューラをチラッとみて、
かおをまっかかにされました。
「きみが、ぼくにしたことを、ほかの男にもしてたなんて、不愉快。」
って、ルキウスさまが
ほっぺたぷくってふくらませて、
プイッてよこむいちゃいました。
る、ルキウスさま
かわいいです!
こんなおかおをされたら、
やることはひとつです。
「ルキウスさま」
プリューラは、りょうてを
ルキウスさまのほっぺにあてました
さらに赤くなるルキウスさま。
「えいっ!」
「ぶっ!!!」
「わーい!せいこうです!」
「な、な、な...!」
びっくりしつつも
まっかっかなおかおのルキウスさま
「いまの、何!?」
と、くちもとにてのこうをあてて
ワナワナふるえてます
「やりませんか?
ほっぺたぷくってしてたら」
ってにっこりわらっていいました
「や、やらないよ!
ぼくほっぺたぷくってのだって
きみを見てなきゃやったこと無かったし!」
「そうなんですね!
では、プリューラ、
ルキウスさまの、はじめてみっつ
げっとです!」
って、うれしくなって
うふふってわらいました。
「きみばっかり...!」
ってとうとうルキウスさまは、
おみみまでまっかっかです
「どうせいまのも、
キミはほかの男にやったり
やられたりしてるんだろう!?」
って、カッ!って
おこるかのように
プリューラのおかおを
ルキウスさまのりょうてで
つつまれました。
「ぼくにもっ...!
きみの初めてが欲しい!」
って、ルキウスさまのおかおが、
どんどんちかくなってきます。
ルキウスさまのおててでつつまれた
プリューラのかおは、
ぴくりとも、うごかせません!
ちかい、ちかいよ
このままじゃゴッチンされちゃいます!
ずつきはいたいです!
ここまでお読み頂きありがとうございます。
前回のコチョコチョのあたりは、書いていてニヤニヤしていました(笑)
今回のプリューラのイタズラは、ついやりたくなりませんか?ほっぺたプクーってふくらませた子を見ると(笑)ルキウスはさぞびっくりしたことと思います。
泣いたりイタズラしたりと忙しいプリューラは、6人の兄を持つがゆえでしょう。きっと泣いてばかりでは居られないのだと思います。
次回こそ、「プロポーズ」プリューラsideになってしまいそうです。
ルキウスの精一杯の告白を聞いてやってください。
そして、前回の裏側小話を10月28日の活動報告にのせています。よかったらそちらもどうぞ!




