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父親というもの。

古代ローマを舞台に、5歳の女の子を巡って、父親と8歳の男の子が論争してます。

がんばれルキウス!

こんにちわ!

わたしはプリウスのむすめ!

5さいです!


とうちゃんがむかえにきたから

とよばれてきたら

なにやら

ルキウスさまと

とうちゃんが

にらみあってます!


こんなにおこった

とうちゃんをみるのは

ひさしぶりです!

こ、こわいです...。


挿絵(By みてみん)


と、いうか、

ルキウスさまが

おこってらっしゃるのは

は、はじめてみました...!


やっぱりごきげんうるわしゅうでは

ないです!


とにかく、ふたりがプンプンなので、

わたしはこわくてうごけません、

こ、こわいんです!!


しばらくすると

とうちゃんがわたしに気が付きました


「プリューラ!

なんだその格好は!」


「わ、わたしもわかんない」


「なんだと?!

おまえ、無理矢理着替えさせられたのか?」


「そうじゃないよ」


かなりおこってるとうちゃんは、

ズカズカとわたしのとなりまできました。


「よく見たら、化粧までしやがって

勉強させて貰えるっていったいなんの勉強してるんだ?ビーナスにでも奉公させる気か!?」


「愛の女神さま?」


わたしがキョトンとしていると

ルキウスさまはわたしのよこに、

とうちゃんのはんたいがわにきました。


「なぜうちにきてよそに奉公させるのです

遠方からわざわざきてくれるプリューラさんを労って何が悪いのですか!」


「それだよ!何が労ってだ

うちらの格好じゃ貧乏人でみっともないつーことだろが!」


「そんなことは決して思ってません!」


「ならなんだこのプリューラの格好は!」


「それは...

でも小さな貴婦人のようで可愛いじゃないですか!」


「当たり前だ!うちの自慢の一人娘だ!!」


なんのはなしなのでしょう。

わたしのわだいのよーな

ちがうよーな...?


とにかく、

はさまれて、

おおごえでおこりあって、

わたしはこわいです、

ほんとうに、

こわいんです!


プルプルとふるえながら

二人のあいだで

ガマンしてます


「悪い扱いなんて、決してしません

お約束します!」


「なーにが約束だ

人身売買の商人だってな

同じこというぞ!」


「人身ば...

わたしがそんなものにみえますか?!」


「分かんねーな!

少なくとも、ローマ市民権を持ってるようにも

あんたが名乗った名前がホンモノにも

思えねーよ!」


「...それはっ...!」


「村長の紹介だし、

うちの娘も喜んでたからいままで世話になってたがな、うちの娘を奴隷になんてさせるわけにやわいかないんだよ!」


「どっ!

奴隷?!

プリューラさんを奴隷にだなんて、

一言も言っていません!」


「言ってないだけで、そーゆーことだろ!」


「違います!

それは大いなる誤解です!」


「じゃあなんだ

おまえその年で、もー妾とんのか!」


めかけ?

おくさんのことですか?


「妾ではありません!」


「じゃあ普通に使用人だろが」


「使用人の扱いも致しません!」


「話がわからん!

違う違う言ってるばかりでまったく容量をえないじゃないか!」


「ですから、先程から言っておりますように!」


と、

ピタッとルキウスさまは

いっしゅんとまって

わたしをちらりとみました。


「.....〜っ!

け、剣客?」


「そら見ろ!

うちの娘は剣なんて持ったこともねーよ!」


「う”っ...」


「ほんと今までうちの娘に何やらせてたんだか

侍女の真似事か?」


「そんなこと1度も...!」


「じゃやっぱり奴隷扱いじゃねーか!」


「だから違いますっ!

ぼくはプリューラさんに...」


「うちの娘はな、

おまえさんから貰ったなにやら難しい本をずーっと読み続けて、暗くなったっちゃー外に出て月明かりで読んで、根詰めすぎて、熱まで出したんだぞ!勉強させてくれるのはありがてぇが、そこまで頼んでねーし、5歳にそこまでさせるか?!」


「熱?

...初耳です」


「初耳じゃねぇよ!

こんな無理するんだったら行かなくていいっつってんのに、お前さんが病気になるからって必死でここに来たいって頼むから、また来させたのに。ピンピンしてるじゃねぇか!

そもそも勉強と病気と、どう関係があるっつーんだ」


「うっ。」


「とにかくな、プリューラはうちの大切な一人娘なんだよ。よそに奉公させる気も、ましてや奴隷の真似事なんかさせるつもりは一切ない!」


「くっ。

ですから、そんなつもりは...」


あまりに言い合いがつづくので、

ガマンできなくなりました。


「うっ、」

「うぅ...。」


「うえぇーん」


「プリューラ...」


「おまえ、なにうちの娘泣かせてんだ!」


「すみません。ごめんねプリューラ」


と、ルキウスさまはやさしくなでてくれ


「気安くうちの娘に触るんじゃねぇよ!」


とうちゃんに抱き抱えられました。


「プリューラ!」


うちのとうちゃんは

うみのおとこです。

きんこつりゅうりゅうです。


ルキウスさまは、

ちょっとまえまでねたきりで、

ほっそりされたおとこのこです。


もしとうちゃんが

にぃちゃんたちにするように

なぐろうもんなら...


ルキウスさましんじゃいます!


「プリューラをかえしてください!」


「返せだと!!

そもそも

おまえのもんじゃねぇ!」


「ですから、先程からお願いしているとおりです!

わたしにプリューラさんをください!」


「おまえ、まだ言うかっ!」


と、とうちゃんが右うでをふりあげました。

それをみたごえいさんたちが

さっとけんをぬきました


「もうやめてよぉ!

とうちゃんのばかぁあ!!!」


と、ポカポカととうちゃんをなぐりました。


「プリューラはだまっ

いてっいてて」


おはな、

しゅうちゅうねらいで

なぐってやりました!


まわりのこおりついていたくうきも

ほっとおちつきました。


「とにかく、プリューラはやらん!

もう金輪際うちの娘はこちらには来させん!」


そういうと、

とうちゃんはわたしをだっこしたまま

おゆしきをドスドスとでていきました。


とうちゃんのかたごしにみえたルキウスさまは

まっしろなおかおで

わたしをみていました。

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。


ルキウス、頑張った方だと思います。


次回、親子バトルに入ります。

よろしくおねがいします。

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― 新着の感想 ―
[良い点] たしかに、ルキウスはがんばったほうですね(;ω;) お父様にあそこまではむかって(?) わたしには、王子様に見えましたよ♡
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