異変の時・・外伝 ステラ教授の歴史の授業・・
現世・・にやんこの大学の教室・・・アリステアの親友でもある
ステラ教授が教室で 古代の歴史を 生徒たちに教えていた・・
創世の時代・・
・・最初の白の宗主フェアアイン様の頃から
黒の王達との戦いはすでに始まっている・・そしてセルト様達の先祖竜人もいる・・
黒の王・・・黒の王・風の竜王イシュトヴァーン
続けて・・・・その息子の大地の竜王ルデイア
・・最初の黄金の世代・・娘の黄金の女王ベルカ様・・
・・・その数代後に 最初の赤い火焔の世代が生まれる
初代と同じ名の火焔の王 最初の火竜王イシュトヴァーン
・・最初の火竜王は創世の終わりになるが・・
始まりの白の宗主フェアアイン様は イシュトバーン王様達
ルデイア王・・その弟・・孫になるベルカ女王・・当時は王女・・
彼らとよく戦った・・幾度も戦争した
息子の次なる白の宗主アッシドも強かった・・孫のカルタオンも・・
その姉で一人娘のアリヴェ姫は避難先で浚われ・・兵士達に乱暴されて・・
黒の大貴族の一人ルーベンに献上されたが・・
最後に偶然出会った竜王ルデイアが一目ぼれして・・
彼の大事な側近で従弟にあたる 黒の大貴族のルーベンは逆らうが
怒り狂った竜王ルデイアが斬り捨て・・アリヴェ姫を王妃にした・・
・・・・黒の大貴族ルーベンは黒の王イシュトバーンの一番のお気にいり・・
さすがに怒った・・・
白の宗主達も父の黒の王イシュトバーンも怒り狂うが
まったく無視した・・二人の間には一人だけ女の子が産まれる
黄金の女王ベルカ様だ・・・両親は何者かに暗殺される・・
ベルカx様はまだ14歳だった・・
母親のアリヴェ姫の肖像画が残っている
・・あのエイルの実母エリンシア姫と生き写し・・
オッドアイも同じ・・しかも両性体だった
髪だけが銀色・・
祖父イシュトヴァーンだけが残る彼女が育てた・・
叔父になる白の宗主アツシドとよく戦った
・・ベルカが20才を迎える前に最初の白の宗主フェアアイン様は何者かに
戦の最中に暗殺された・・・ベルカの事もあり平和条約を迎えるつもりだった・・
それを暗殺の犯人は黒の王族だと誤解して・・破棄になった・・戦争は続いた・・
真犯人は・・実は追放された呪われた神である魔法使い・・・
・・あの穢れた神の手下が暗殺したのだ・・誤解の証拠も多数作った・・
邪魔する為に・・
古代・・いしにえの戦乱の時代が幕を開ける・・こういう御話だったりする・・
・・ちなみに風の王ヴァルーサ様は途中あたり・・
アーシュ様達とは十数代前・・まだ近い方・・
・・風の王ヴァルーサ様も逸話が多い・・善王・・
本当に善人だった・・あの戦乱の時代では珍しく
・・義理の母親の王妃は・・
幸いにも実の母親リュース公の娘マリエル姫と幼馴染で大の仲良し・・
実は子供の出来なかった彼女が推薦した・・実の母親マリエル姫と同じく優しい人だった
父親は厳しかったが・・反面・・優しい処もあった・・あいにく兄妹は出来なかった・・
・・親族も大人しくて・・父王や彼に従った・・
この点では・・アーシュ様達や他の者達に比べて・・恵まれている・・
・・しかもこの頃からあのリュース公の先祖が現れていた・・
初代は黒の王の従兄・・
風の王ヴァルーサの母親は二代目の娘・・・
二代目リュース公フィルは戦争中に囚われた白の王女と結婚した・・
彼女は戦で囚われてすぐに黒の王に献上される・・
・・王は彼女の事を愛したが・・王妃が嫉妬深く・・何度も暗殺未遂を起こしたので
やむなく白の国に帰したが・・穢れた王女と・・ののしられて
父の白の宗主や家族たちに苛めらえた上に白の貴族達も無視や影口を叩く・・
・・・命がけで彼女が黒の王の元に戻ったものの・・往くあてなし・・
王の親友でもあった二代目リュース公が結婚する言ったので彼女はそれに従った
・・・男の子と女の子・・男の子が兄・・・女の子が妹マリエル姫・・
そして産んだ娘マリエル姫が黒の王の側室となる・・
・・・それゆえか・・同じような状況・・
後々の時代の事
・・戦争で囚われた白の王子や大貴族達・・娘達が
リュース公達と結ばれる・・平和条約で人質となり・・破棄されて処刑はなかったが
返る事が出来ない可哀そうな白の王女と婚姻した・・
彼女もまた・・黒の王の恋人であった・・
・・この白の王女こそ最後のリュース公様・・アルテイシア姫の父親
リジャシヌスの母親・・アルテイシア姫の祖母・・
二人の子・・兄妹を産み早くに病死する・・
当時のお名前・・リジャエンフイル姫・・・
リジャシヌスは両性体でとても美しかった・・男になっても美丈夫であるが・・
娘として・・姫として教育された・・父は 将来は黒の王子の側室にするつもりだった
本人もそのつもりだった・・
・・幼馴染の当時の黒の王子アージェントとは仲がよく・・
やがて恋人として一夜を過ごす・・・
・・だが兄シオン様が急死した・・全て状況が変わった・・
・・幸いまだ未分化体だった・・普通なら・・一夜をともにしただけで
女性化するのはザラ・・エイル様と同じく・・稀なケース・・
薬師に頼み・・無理やり男性化した・・彼はエイル様と違い成功した
跡継ぎとなり 最後のリュース公になった・・
・・ついでながら・・
アーシュ様の父王アージェント様の子供時代は不幸続きだった・・
黄金の竜の王・・父王ジェライアは気が狂っていた・・
ずる賢く冷酷な男で残忍だった・・
史上で一番か二番目の狂王として知られている・・
・・・彼は 悪運にも恵まれていた・・
タルベリイ様 アーシュ様の国務をになった側近中の側近
タルベリイ様は アーシュ様の曽祖父アイエス様の代から
内務すべて・・取り仕切り・・どうする事も出来ないはずの後始末さえこなした・・
・・・・タルベリイは王の為に幾度・・大貴族に謝罪して廻った・・
泣きわめいて手籠めにされ乱暴された女官を宥めて・・
見舞金として・・口止めのお金か宝石を渡した
・・・・・小さな城一つ買えるもの・・
そして落ちつき・・・やめると言った女官には
王宮に戻らずとよいから・・万が一身ごもったら・・赤ん坊は引き取ると約束した・・
・・・この事はタルベリイ様の日記に書かれている
この王ジェライア・・ある意味戦向き・・だった・・
戦の才も魔法も剣も天才的だった・・黄金の竜の王だった・・
悪魔か鬼のような戦争をした・・・
捕らえた白の王族・・貴族・白の国側のケンタウロス達・・人族の兵士を嬲り殺した
牢獄で散々鞭を打ち・・拷問した・・情報を知る為でなく
楽しむ為に・・
ゆつくりと・・見物人が見守る雪花祭りの夜に
腕か足などを斬りった後に・・焼き殺した・・
祭りの見世物にした・・焼けただれた首を残した・・晒し者にする為に・・
運よく生き残り奇跡的に無事に帰れる者達がいた・・見返りなして戻された
当時のリュース公・・アルテイシア姫の祖父・・リジャイアヌスの父が隠して匿った・・
千人程・・戦争で数万人も惨殺されたから・・わすかな数だが・・
彼に逆らって内乱を起こした黒の大貴族の最後は惨たらしい物だった・・
首を残してゆっくりと斬りきざみ・・肉片にした・・不死に近い王族の血を引く者
・・斬り刻まれてもまだ生きて・・はっきりとした意識があった・・
致命傷を避けて切り刻む・・もう一つの致命的の首はそのまま
心臓が裂かれる・・・やっと・・死の安息が訪れたが・・
恐怖と痛みに顔の表情は無残だった・・見開いた目は血走り赤い涙を流していた
首は晒し者にした
焼き尽くした・・
城も幼い子供も家族も家来も使用人も全て・・残らずに・・
・・奴隷にされる事があったが・・
・・代々の黒の王は・・家族たちは命だけは助けていた・・
・・・以来・・一度として・・彼の時代には内乱はなかった・・
・・当然・・白の宗主も戦争で捉えた黒の王族達や貴族達に
仕返しとして・・残忍な仕打ちをした・・拷問の末・・皆苦しんで死んだ
焼き殺された者達もいた・・・
・・親切にも首だけは送り返している・・
物を投げる原始的な木の装置で・・戦争にもよく使われるが・・
国境付近の黒の国の街に投げ込んで・・・
・・ちなみにリアン様も装置をあのうん○作戦の時に使用した・・
ただし・・リュース家ゆかりの者達は
例外・・あの千人を見返りなしで・・解放した・・無事に送り届けた
見つかったら・・重い刑罰を受けるのを 覚悟をして助けて無傷で送りかえしたから
・・・内密に連絡をとって送り無事に返した・・
この事が後の・・平和条約に繋がる・・
危険な連絡係と大使を務めたのは・リジャシヌス・最後のリュース公
人質として選ばれたのは黒の国はアーシュラン
白の国側 最初はエイル様・・エルトニア様を選んでいたが・・
・・実の母・・当時・・エイル様の実の父親・・父親は白の宗主の弟・・
跡継ぎに選ばれていた弟を殺し略奪した白の宗主の側室の一人だった
エリンシア姫・・羽琴の姫君が身代わりを申し出て彼女が選ばれる
すでにこの頃から・・不幸な人生を歩んでいた・・
彼女が願いでて・・羽琴の姫君・・エリンシア姫が身代わりとなり選ばれた・・
・・これはアーシュ様の曽祖父テイエス様の日記から・・
アージェントの祖父の風の王テイエスは偶然・・少し予知の力があった
・・父王が黄金の竜の王だった
・・だから・・その力知っていた・・その後の未来を・・
黄金の瞳を持つ長男が狂気を持ち
・・気が触れているのも残忍性も上手に隠していたが
親としても気がついていた・・
もう一人の黄金の瞳を持つ年の離れた幼い彼の弟を跡継ぎにと考えていた
・・ダメなら・・水龍の加護を持つ・・水の魔法の力に長けた姉を・・
・・だが手遅れだった・・祖父テイエスは殺された・・
剣で心臓を一突き・・寸分の狂いなし
・・こちらの話はジェライア王と
父から話を聞いた息子のアージェント様の日記から・・
・・暗殺者役に・・人族の家来の一人を選び・・処刑した・・
・そして・・邪魔な姉・・弟も手にかけた・・姉は水の女王に相応しく優しかった
・・だから・・特別に楽に殺した・・あまり苦しまずに済む毒薬を使った・・・
・・・幼い弟には愛情はない・・人知れず惨殺した・・
バラバラになった死体は灰塵にして・・行方不明扱いになった
・・王位継承権のある叔父家族をも毒殺した・・・念の為に・・
弟の悲鳴が楽しかったと
この事は有名な逸話でもある・・
・あの水の王・・同じ名でも 数代前の優しき水の王ジェライア様とはまるで違う・・
彼らの日記に全て記録した・・今なお・・我らにやんこな人達も・・よく知っている・・
日記や戦争の記録は残ったから・・・
・・タルベリイ様の日記に載ってる事・・
・・タルべリイ様も真相には気がついた・・証拠もない
・・・黒の王の子は一人のみ・・・次の跡継ぎに期待するのみ・・
・・幸い・・戦には長けている・・すでに王子の時から戦地に立って戦っていた
・・白の宗主も残忍な一面があり・・平和は望めないなら・・
今はこれでいい・・と
内務すべてこなせる自信はある・・
前の風の王テイエス様は病がちで身体が弱かった
・・・これは跡継ぎ争いで・・
何度も毒を飲まされていたせい・・幸い生き残った・・
・・・彼は優しい男で・・後は良い治世を保った・・だが・・やはり戦乱の時代の王・・
王位につくなり・・心配の種を消した・・自分の望むままにした・・
他の王同様に・・
毒を持った・・王妃の一人・・義理の母を病死に見せかけて毒殺した・・
幼い異母兄弟三人も殺した・・・
すでに人妻がだった美しい異父妹を無理やり王妃にした・・
・・純粋な血・・異母妹・・
並外れた美貌の妹だったから・・妻にしたいと望んだ
その為に彼女の産んだ子供と夫を殺すと脅した・・
泣く泣く妹は従った・・
ただ同じ母親の子・・弟ネムスだけは殺せなかった・・
愛していたから・・
・・・・・しかし・・息子のジェライアに家族ともども毒殺されている・・
ジェライア・・彼の日記にはこう記載されている・・
・・・・叔父ネムスは・・優しくて・・親切だった・・だから・・特別に
焼き殺すのはやめて・・毒殺する事にした・・と
歴代の魔法の黒の王達も残忍な者達は多い・・だがジェライアは
伝承に悪名を残すほど・・冷酷で残忍だった・・・愛を感じた事はない
・・実の母親も冷たかった・・・姉と叔父だけだった優しいかったのは・・
・・その優しい姉と叔父も容赦せず殺した・・
わずかばかりの情けをかえけた・・それで十分
・・だから・・家族にたいしても・・扱いは酷かった・・
・・・・一番被害を受けたのは妻の王妃と長男のアージェント・・・
・・・後に母親の王妃は気が触れて発狂している・・
アージェント様が9歳の時に狂死してる
・・・意味もなく打たれる蹴られるのは日常茶飯事・・大怪我もした・・
・・目をとめた人族の女官に幼いアージェントの目の前で手籠めにした・・
・・・もうすでに黄金の力に目覚め・・父親の乱暴な毎日の仕打ち
アージェント様の感情は冷たく醒めていた・・いつ殺そうかと考えていた・・
・・例外は愛する者達のみ・・・母にリュース公の子リジャシヌス・・
・・・・まだ生きていた数人の異母弟妹・・
・・・無理やり連れて来られていた
・・人族の娘達が産んだ子供・・奴隷だった者もいる・・・
・・・・乱暴な扱いだった・・皆に対して・・例外はない・・大差が少しあるのみ・・
アージェント様は
・・リジャシヌス様の事が心配だった・・黄金の力で父の感情は視える・・
美しい黄金の髪の見目麗しいリジャシヌス様にすでに目をつけている・・・
王宮内で逢うのだけは避けて
・・・離れた場所で逢っていた・・
近づかないように警告した
父親の当時のリュース公にも・・本人にも・・
・・・手籠めにした女官が泣きわめくのが気に障り・・
その場で・・魔法で焼き殺した
・・そっと・・こっそりと・・火がつく寸前でアージェント様が魔法で
女官の心臓を止めた・・出来る限りのなさけだった・・
この竜の王ジェライア・・・・
ある時に・・昼寝の時に悪夢にうなされて狂い飛んでもない事を仕出かした
・・敵と思い込み・・大勢の貴族達を惨殺したり・・焼き殺した
女官たちに家来も同様・・王宮の半分近く・・100人以上が死んだ・・
・・その中に・・アージェント様が愛する異母兄妹も
その母親の側室たちも含まれていた・・
・・アージェント様は愛するリジャシヌス様と
父のリュース公のあの湖畔の城で数日の滞在中
当時リュース公達・・
・・・もし いれば殺しされたかも知れない・・・
・・・タルベリイ様がまた・・いつものように後始末をした
王宮の一部に火をつけて大火事を起こして・・火事で死んだ事にした・・
・・ジェライア王の日記とアージェント様の日記
・・他の者達の覚書・・
こう記載してある
・・上手い手だ・・褒めてつかわす・・
ああ・・幸い・・アージェントが生き残った問題ない・・・
死んだらまた誰かに産ませればいいだけだ・・
良心の欠片もない・・酒を飲みながら一言・・言ったと
惨殺した中には自分の子供達もいるというのに・・・
・・ただタルベリイ様は・・会釈して立ち去った・・という
その中に・・人族の自分の妻がいた
身ごもっていた・・・・タルベリイ様は再婚はしなかった・・・
一月・・病気を理由にして・・政務を休んだ・・
さすがに限界だったのだろう・・・
本来なら・・死体に混ぜるはずの妻は・・自分の一族の墓所に秘密裡に埋葬した
・・・・この事は彼の日記に記録されている・・
アージェント様の母親は幼い頃に気が触れて狂ったまま・・当然・・愛される事もない・・
人族の側室たちもアージェントにあまり・・近づかない・・
自分と自分が産んだ子供の事で手がいっぱい・・・中には気が触れて発狂した者がいた
・・・子供を捨てて逃げ出した側室もいたが・・
執念深いジェライアに連れ戻されて・・自ら首を括った・・自害した・・
アージェントの方は母親が死んで・・
散々・・次の王妃に苛められた・・あの父王への腹いせもあった
愛した弟もこの義理の母・・
王妃が弟を産んでいる・・幸い二人は仲が良かった・・
だがその弟・・実の子を
黒の王の跡継ぎにする為に・・何度も暗殺未遂があった・・王妃が犯人・・
・・アージェント様の黄金の力・特に予知には恵まれていた・・なんなくかわした・・
・・数度・・読み違えて・・大怪我や大火傷・・毒を飲み・・
危うい処を当時のリュース公が魔法で救った
・・・・17歳になったアージェント様は・・戦の混乱に紛れて
父ジェライアを剣で殺した・・・
散々苛めて・・毒まで持った王妃を監禁して
後に毒殺した・・弟には病死で死んだ事にした・・御得意の魔法で記憶を操作した・・
・・・・もうタルベリイ様は 馴れていた・・肉親同士殺し合いは何世代も続いた・・
身ごもった妻を殺された恨みもある
・・特にあのジェライア王は酷過ぎた・・・
ただ・・黙って・・王となったアージェント様に忠義を尽くしたという・・
アージェントの弟・・・
・・アーシュの叔父と家族は黒の王宮陥落の時に惨殺された・・
燃えてしまい・・首は残らなかった・・
残ったとすれば・・兄のアージェント様と共に
晒せていただろう・・・
弟君ジルベスタ様 彼の人柄は愛された・・
アーシュ様にとって運悪く・・地方の大使の仕事で長く王宮には戻れずにいた・・
彼がいたら・・必ず庇った
しかも黒の王族だからリュース公より力がある・・
・・・・入ってない家族の肖像画に入れるように説得したはず・・誠実で善良だった・・
運の悪い事に家族達と共に 黒の国の陥落の一年前に黒の王宮に戻った・・
さてリュース家の歴史と中期の風の王ヴァルーサ様の話に戻ろうか・・
・・アーシュ様より約七百年前の世代の方々だ・・
にやんこな人・・ステラ教授が言う
黒の大貴族リュース家・・不要となった側室の息子・・黒の王子が暗殺から逃れるように
リュース公の姫と結ばれる・・
王位継承権を捨てた上で・・何度も近い事がある
黒の王族の血を引く大貴族の子供たち・・保護され・・
預けられてリュース公の子供達と結ばれる・・・
・・リュース家は 行き場のない黒と白の王族の子、貴族達の子達の
避難場所だった・・
・・初代リュース公 最初の婚姻もそうだった
そして・・第二回を除き・・第二回目は おおいに手助けはしたが・・
他の白の国との平和条約の毎度のキーパンソンを担う・・
あの有名な剣舞の舞を編み出したのは五代目のリュース公・・剣の達人だった
風の王ヴァルーダの実の母親・・・
マリエル姫の兄の方・・後を継ぐ前に急な病であっけなく亡くなる・・
幸い利発で賢い二人の子供を残した・・子供の兄が三代目となる・・
従兄になる三代目のリュース公と双子の弟ワイア様が手を貸して・・
戦いあった黒の王国との初めての第一回の平和条約が結ばれた・・
・・・残念ながら・・三年で終わった・・
間もなく三代目リュース公は毒殺されて病死と思われた・・
・・・後に毒殺と判明する・・
黒の大貴族ナルードウ達が内乱を起こす・・相手側の白の宗主ヘルフォルテも暗殺される
・・当時・・白の宗主ヘルフォルテの城に
人質・・平和大使として滞在していたリュース公の双子の弟ワイア様が犯人とされて
無実の罪で・・処刑された・・首だけ風の王ヴァルーサ様に送り返した・・
・・・残りの胴体は晒された後に・・バラバラに切り刻まれて・・燃やされて灰塵に還る
・・・すべての事・・・裏で糸を引いていたのは・・やはり穢れた神・・魔法使い・・・
・・・再び戦乱が始まった・・内乱も長く続く・・
・・その最中に幾度も何度も疫病が流行り・・多くが戦乱と疫病で死んだ・・
・・風の王ヴァルーサ様は勇敢だった・・
疫病の中・・病気の彼らに
治療する薬師や治癒の魔法をかける魔法使い達に交じり魔法で治癒した・・
数年をかけて・・
疫病を予防と退治する魔法薬を造ったのヴァルーサ様だった・・
彼は薬師の才能にも恵まれていた・・
・・内乱は70年近く続いた・・休みなく・・その間も白の国との戦争を繰り返された・・
疫病にも何度も苦しめられた・・・幼馴染の恋人も疫病で死んだ・・
愛しい母達も・・
仲が良かった三代目のリュース公とその双子の弟と母親達に恋人の死を
悼む暇などない・・
内乱と疫病と戦争で・・
国の執務で激務だった・・数日の徹夜は日常茶飯事・・
・・しかも優しい勇気ある善人・・疫病の中に飛び込んでいる
・・数人の内乱で戦の中に置き去りされた黒の貴族の味方の数人の為に・・
皆が止めるのも聞かずに内乱の激しい前線に飛び込み事も多数数えきれない・・
・・内乱の戦で燃え上がる味方の黒の貴族の城に飛び込み
その貴族の子供達や妻や女官も助け出した・・・大火傷を負った・・
・・・同じような事が20回以上あった・・・かならず大火傷・・・
・・そうして かなり年をとっていた・・といっても黒の王族だから
三十前後で成長は止まっている・・しかも黒の王族は長寿・・約二百年以上・・
もっと長生きした例もある・・
せかす側近達に説得されてやっと結婚した・・
恋人への想いを残したまま婚姻した・・
相手は黒の王族・・年が離れた叉従妹・・側近達は歴代の王達に習い
純粋な黒の血を重んじた・・
もし・・異母姉妹がいたら・・必ず・・廻りが結婚せたはず
・・たとえ・・その妹・・姉が・・すでに婚姻して・・子がいても・・
離婚させ・・無理やり婚姻させた・・年が少々離れても関係ない・・長寿だから・・
・・・・とにかく側近達の力は強い・・なにせ相手は善人の風の王ヴァルーダ様・・
・・少々気弱かったから・・
だが拳固でもあった・・
・・皆が止めるのも聞かず・・疫病の真っただ中に入ったのだから・・・
前線や燃える城にも飛び込んだ・・幼馴染恋人への想いも断ち切れずに結婚が遅れた・・
遅くなった結婚で・・・・一人娘が産まれた・・子供は彼女のみ・・
赤い焔の女王ヴァルジニテ様・・一番黒の王族が待ち望んだ 赤い火焔の世代 火竜王・・
二十歳になったばかりの娘の赤い焔の女王ヴァルジニテ様(当時は王女)の出現で
どうにか内乱を鎮圧した・・しかもいきなりの形勢大逆転!!
・・黒の王都と半分以上の地はすでに内乱の相手に奪われていた
・・そんな中で・・白の国との激戦も続っていた・・・
ある意味・・ヴァルーサ様は運には恵まれている・・・
疫病も激しい前線も危うかったが乗り越えた
疫病も移らなかった・・
・・・本当に危機一発だった実際の処・・もう僅かの領地と王都しか残ってない
味方の貴族の半分は戦死した・・戦士の竜人達も疫病で多く減っていた・・
・・この頃から竜人・・セルト様の先祖は滅びの道を歩み出している・・・
戦に一番長けた赤き焔の世代の子を神達から与えらた
すでに風の王ヴァルーサの頃の前から・・白の宗主フェアアイン様の初代をはじめ
・・二代目の黒の王ルデイアと王妃の暗殺
親族同士で・・親子兄弟同士で憎悪して殺し合った・・
・・よくよく・・この親族同士や親子、兄弟での殺し合いにも・・
あの魔法使い・・穢れた神もよく加担した・・
多くの魔法の王や黒の大貴族をこの騒ぎで惨殺した・・
白の王族も貴族も同様・・
・・さて風の王ヴァルーダ様
家庭円満・・親族たちも大人しい・・
妻を大切にして娘を溺愛・・娘はかなり癖があったが
何をしても許した・・幸い彼女は戦以外・・血を好む者でなかった・・
内乱は鎮圧して・疫病も退治して・・良い治世を治めたものの・・
白の国との戦争は激化する一方・・しかも相手は気性が激しい白の宗主・・
・・後の歴史に残った程・・・本来なら逆パターンこれも珍しい・・
リュース公達の恨みつらみを飲み込んで・・頑張ってみた平和交渉・・
・・・何度か命がけで数人の大使が・・行くが・・即座に処刑の運命が待っていた
首だけがご丁寧に帰された・・
また国境近くの黒の街に投げ込まれた・・
・・とうとう匙を投げた・・諦めた・・戦争は終わらなかった・・
風の王ヴァルーサ様は珍しくも天寿を全うした
・・・眠るように息を引き取った・・
愛する家族たちが手をにぎり・・見送った・・これも稀なケース・・丁度200歳・・・
・・・次なる黒の魔法の王は赤き火焔女王ヴァルジニテ様・・気性は当然激しい
戦争はますます・・血みどろに激しくなったいった・・
・・次の白の宗主アルソス様は穏やかで・・気質はリアン様そっくり・・顔も・・
・・ダークサイドな一面もそっくりだった・・淡い金髪で顔も姿も見目麗しい・・・
・・・後の彼の治世・・戦争は激しく終わらなかったが・・紛争や内乱もなく・・
・・国は豊かに富んだ・・疫病の一つも撲滅した・・国境や戦場は除くが・・・
あの火焔の世代・・女王を相手にどうにか五分五分まで・・最後の日まで持ちこんだ
・・・・彼が登場してから・・
黒の女王・・赤い焔の女王ヴァルジニテ様も白の宗主アルソス様も捕虜は一人として
殺されずに無事に送り返された・・敵側が手当てまでした
・・・戦争の戦死者も激減した・・戦死者が数人のみ場合さえあった
・・略奪なども厳しく禁止された・・
・・・時折・・赤い焔の女王ヴァルジニテ様も白の宗主アルソス様も
手をぬき・・戦場で・・もう少しで女王や白の宗主が捕らえられるというのに
互いに見逃した・・・
その理由は・・若くして白の宗主アルソスが病死してわかる後にすぐに判る事になる・・
・・平和条約の可能性もあったが・・互いの国の内乱と家臣の暴走による戦争で流れた
・・・次世代は本当に危なかった・・
まだあの火焔の女王様は現役で頑張っていたから・・
アルソス様 彼が遺言を事細かく残した・・歴史に残る戦法や魔法の技も生み出した・・
敵のやり方・・すべて・・知りぬいていた・・だから・・
こう来ると先手を打った遺言の効果が素晴らしかった・・10年もった・・
アルソス様の死後 7年後に・・あの火焔の女王様が油断した・・あっけなく戦死した・・
次の王は水の王だった・・彼女の息子・・・しかし彼女の子は6人
・・5人とも水の魔力・・
娘の一人は何故か戦場には一度も出すに・・リュース公の一人息子を
麻痺の呪文で押し倒し襲って・・そのまま押しかけ女房に納まった
・・・実には・・彼女が魔力が一番強い・・兄妹たちは何度も頼んだが断られた・
・
母親・赤い焔の女王ヴァルジニテ様も・・彼女を戦地に出すのは大反対した・・
姿は儚げで・・美しく青い瞳の美少女・・しかも幻惑の力が強い・・
黄金の力があったかも知れない・・・
白の国側・・・
戦上手に魔力と剣に強い数人の白の王族や白の大貴族達が現れた・・・
天才的までに魔法と剣に強い一人のケンタウルスも現れた・・
・・・彼も伝説となり・・安息の時間でもまだ生き残り・・消滅せずに残った一人
・・・・・・・どうにか無事に五分五分・・互角まで持ち込んだ・・
彼は火焔でも黄金の世代でもなかったが・・戦上手で敵には容赦しなかった
捕虜はまた全て皆殺し・・
ただし・・リュース家に囚われた者たちは別・・無事に見返りなしで返された
皆・・自分を捉えた者達がリュース家の者である事を祈った・・
・・・戦乱に疲れはてた時代・・風の王ヴァルーダ様から数世代後
・・・アーシュラン様達より約三百年前・・
アルソス様と同じ気質を持った白の宗主ウイリアム様が・・
一人で密かに当時のリュース公の湖畔の城を訪れた・・
平和の為に 再び平和条約を結ぶ為に・・
当時の魔法の王は運よく・・優しい穏やかな気質の水の女王エルテア
相手の夫は異母兄・・側室の息子・・赤い火焔の王・・しかしすぐに病死
・・当時のリュース公も彼ウイリアムとは秘密の付き合いがあった・・
・・・・ようやく史上二度目の平和条約が結ばれた・・だが六年しか持たなった
・・・平和条約を結んだ
白の宗主ウイリアム様と黒の女王・水の女王エルテア様の暗殺事件に
平和条約の人質達の悲劇・・・
・・再び激しい戦争が始まる・・・
白の国は 狂王の一人となった白の宗主シューツオン・・
対する黒の国は 残酷な戦もしたが・・
あの2番目に栄えてる癒しの神殿を創設した
火焔の王・火竜王アジェンダ様・・
・・この後・・黄金の世代・・黄金の竜の王達は数多く出るが・・
・・彼の後・・約三百年後・・
赤き火焔の最終世代で二千年の戦乱を終らせる火竜王アーシュラン様達まで
火焔の世代は 出ない・・
・・と時間になったようだ・・
・・・火焔の女王・火竜王ヴァルジニテ様と
白の宗主アルソス様の秘密の一夜の御話に・・
当時 二十歳になったばかりの赤き火焔の王・火竜王アジェンダ様に
哀れな人質の姫君達・・16歳の黒のシルフニア王女と・・
白の国の人質の姫・・15歳のリーヴニア姫と婚約者だった
アジェンダ王の仲の良い17歳の従弟の片眼の火竜王アラム様達の悲劇の御話は
次回に話をするとしようか・・
では・・諸君 今回はこれにて・・ふふ お疲れ様・・
FIN