6、果たして彼は、自分を喜ばせたいのか。他人を喜ばせたいのか。⑥
以前、別のエッセイもどきにも記しましたが、人は年月を経るたびに【価値観】というやじろべえが一本一本増えてゆきます。
それは【人間関係】【金】【食べ物】【色恋沙汰】【肉体】【睡眠】【生と死】……のように様々です。
その人の価値観は、少年時代などでどの部分で苦労してきたか、または周囲との関係で重要視してきたのか、で中心となる部分が変わります。
その中心となる価値観のやじろべえがある程度決まると、その人は知らず知らずのうちにそのやじろべえの揺らぎに則って行動してしまいます。
そう、前都知事なんかあまりにも解かり易い例でしたね。
ただ、それを良い、悪いで判断するのではなくて、選ぶ側がそういう【土台の見る努力】をしたり、【土台を見る術】を身に着けていないから問題なのです。
大体、結果論で物事をとやかく言ってしまうのが世論というものですから、それを責めるつもりもないのですが、
【政治信条や志を見る以前に、その本人の本質を見る】
ということが、今回わかったことではないでしょうか。
☆☆☆
もう何年前でしたっけ?
あの某民主党が衆議院議員選挙で圧勝したのは。
あの時、選挙一週間前ぐらいにぼくはこちらの活動報告を使ってこういうことを書きました。
要約しますと、
【自民党という商品がA。民主党という商品がB。その他の政党は論外なので外しますが、Aという失態続きの商品と、得体は知れないが何となく良さげな新商品Bを並び立てれば、それは確率的にBを選ぶでしょう。
そこに抱き合わせてオマケαを付け加えれば、中身を見るまでもなくBという商品に心惹かれるのは間違いない。これは一番手っ取り早い初歩的なマインドコントロールの手法です。そして、こんな簡単な手法に引っかかるならばこの国の教育は相当やばい。つまり、この手法を恥ずかしげもなくのうのうと打ち出してきたヤツは、国民を“馬鹿だ”と定義しているからやっている。つまり、その党の責任者は、国民を馬鹿にしているということ。それだけの器の持ち主でしかないということ。】
ということを書きました。
別に僕は自民党の回し者ではありません。しかし、あの時点でこういう【投げハメ手法】を打ち出してくる厚顔無恥な人間に、さずがの僕も憤りを覚えてここに書き込んだ記憶があります。
しかしその後、今は亡き民主党が圧勝。相当愕然とした覚えがあります。
☆☆☆