葉っぱ
よろしく!
「葉が散ったら、ぼくは死ぬんだね」
「ああ。そうだよ」
「ムカッ」
そんなことないよ、とか、そんなセリフを期待してた。苛立つ。
病室。父さんがみかんをくれた。
「美味しいよ」
「まずいよ」
ムカッムカッ。普通の会話できんのか。この親父は。
「一度でいいから、女子高生と付き合いたかったな」
「父さんもだよ」
ムカーッ。もうあったーきた。
おれは、父さんの腹にパンチを入れた。
「ぐは」
「ちゃんとやれ!脇役のくせに!」
父さんが涙してる。
あっ。可哀相。どしよ?
「ごめんね」
ハンカチを渡したら、鼻をかみやがる。
あったーきた。
おれはベッドから飛び降りて、父さんのけつを思い切り蹴飛ばした。
我ながら元気である。
ことよろ!