第八話 下準備
もしかしてジェイソン型ゾンビにはテリトリーがある可能性が高い。
つまり四階はテリトリー外ではないのか?
多分だがな。
「創なに考えているの?」
「あのボスゾンビの倒しかたを、でも少し賭けになりそうだけどな」
「賭けって?」
雪那がそう聞いてくる。
確かに心配になるだろう。
しかし現実には100%という言葉は俺の辞書にのっていない!
「ゾンビにはとある決まりがあるんだ、その決まりを使うんだ」
「その決まりってのは?」
灯がすかさず会話に入りこんでくる。
「ゾンビにはテリトリーがある、決してそのテリトリーからは出てきていない、今まで倒したゾンビ達もそうだった」
「なるほど」
「わかりましたでも、倒せそうな武器もないのにどうする気なんですか?あ、すみません聞いてしまって」
「気にしないで」
慌てている雪那を見ていると優しくなれる。
「俺は作造家の恥さらしだと表では言われているがそれは俺が隠していることがあるからだ、その隠していることを行うだけだから」
「はい…」
雪那は少し申し訳なさそうにしている。
さて準備をするか。
俺の能力はあまり戦い向けではない、だって作るだけだから。
だから円滑に倒すには下準備が大事になってくる。