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急に始まったお泊まり会

「せんぱい、ほんとに良かったんですか?いきなり泊まったりして」

今日の水族館の帰りに可憐が鈴木に泊まっていかないかと提案し、鈴木が泊まりに来ている。


「んー別にいいぞ。可憐は誰かとお泊まり会なんてした事ないからしたかったんだろ。それにお前こそ良かったのかよ」


「なにがです?」


「可憐がいるとはいえ、俺もいるんだぞ?」

可憐の所で寝るとはいえ、俺もいる。何もしないが、ほんとに何もしないが何かされるって心配はないのだろうか。


「えーせんぱいは何もしないでしょ? ムシロサレタイケド.......」


「まぁ、確かに何もしないが。最後なんて言ったんだ?」


「き、気にしないでください!でも襲ってくれてもいいんですよ?通報しますけど」


「襲わねぇよ。てかいいよとか言いながら通報すんのかよ!?」


「冗談ですよ♪本気だと思います?」

まぁ、やりそうだが本気ではないことは分かる


「本気とは思ってないな」

さすがに1年間こいつとなんだかんだでやってきてるしな。


「てか、料理出来たんだな」


「話題転換下手すぎじゃないですか?」


「うるせぇ」


「私は料理するの好きなので、家でもお母さんと作っていますし、あっお菓子作りはもっと好きですよ?」


「聞いてねぇけど、お菓子作りは似合いそうだな」

正直こいつが作った料理は美味かった。俺も一応はできるが。


「せんぱいって沢山食べますよね」


「ん、まぁ美味かったしそれもあるだろ」


「へぇ」

そう言うとニヤニヤとし始めた


「美味しかったんですね、また作って上げてもいいですよ?」


「まじかっ!?」

食いついてしまった、しかしこいつの料理はほんとに美味かったんだ仕方がない。


「えぇ、せんぱいが土下座して作ってくださいと言ってくれたら作りますよ♪」

こ、こいつなんてひでぇ野郎だ!そしてうぜぇ。


「なら、いい。お前に土下座なんかするか」

こいつに土下座して食うぐらいなら自分で作るわ。


「ちぇー。てかせんぱいめっちゃ食いついてきましたね」


「ま、まぁそれほど美味かったんだよ、お前の料理」


「せんぱいっていつも素っ気ないですけどさりげなく好感度上げてきますよね」


「ん?」


「な、なんでもないです!」

なんでもないと言うが、少し顔が赤くなっていることを俺は逃さなかった。


「え?なに?もしかして照れてんのか?」

たまにはこっちも仕返ししないと分に合わない。


「う、ウザイですっ、せんぱい!」

いつも君がやってる事なんだけどな。


「おにぃー?美菜さんー?お風呂湧いたよー」

飯を食ったあと部屋にいたのか分からない可憐がお風呂湧いたことを知らせてくれた。


「先に入れよ」


「え?私が入った後、風呂の湯飲む気なんですか?引きますよ?」


「飲むとか言ってないしそんなこと考えてもいない!」

単に俺が入ったあとは嫌だろうと言う俺の気遣いが伝わらないのか。


「そう言ってほんとは私が使った湯で想像しながら夜のオカズにしたいんですよね?」

何言ってんだこいつ。


「考えてもねぇよ」


「えーなら美菜さん一緒に入りましょー」

可憐が鈴木に一緒に入ろうと言ってこっちにやってきた。


「可憐も言ってるし、2人で入ってこいよ。俺は後でいいから」


「分かりました、可憐ちゃんの頼みなら断れません!」

そう言って2人は風呂場に向かっていった。


「ったく、好きなやつが家に来るだけでもいつも通りにするのきついのに、泊まりなんて無理だろ.......」

そう言った言葉は広いリビングに消え、誰にも聞かれることは無かった。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜風呂場にて

「わー!美菜さん綺麗!スタイルめっちゃいい!いいなー」

そう言って可憐ちゃんは自分の胸を触っている。


「可憐ちゃんだって十分に可愛いよ?」

私は正直に答えた。


「むー美菜さんに言われたってお世辞にしか聞こえないよー」

お世辞じゃないのに.......ふふ


「お世辞じゃないから安心してね」


「ねぇ、美菜さん」


「なに?可憐ちゃん」


「美菜さんってどうやっておにぃと仲良くなったんですか?」

私がせんぱいと仲良くなったきっかけかー


「んー別に普通だよ?」

運命的な出会い方をした訳でもないし、悪から救って貰った訳でもない。それでも私にとっては運命なんだと思う。


「おにぃのことだから失礼なことしたんじゃないかなーって」


「んー言われはしなかったかな」

今と違って最初は怖いと思ったけどすぐに優しい人だってのは分かった。


「おにぃなら言いそうなんだけどなー」


「ただ、私が分からなかった所を教えてくれただけなんだけどね」

ただそれだけと思う人もいると思う。私だって普通だったらそう思ってる。 あの時私は正直暗かった。だから私が困っていても助けてくれる人なんていなかった。


「それだけ?って思うけど美菜さんにとっては大きな事だったんだね」

可憐ちゃんってやっぱりせんぱいの妹なんだなー


「うん、せんぱいがいなかったら今の私がいないと言ってもいいんだよねー」


「そっかー。じゃあさ、おにぃのこと好き?」

ドキッとした。聞かれることを覚悟してたけど言われるとやっぱりドキッとしちゃう。


「うん、好きだよ」


「そっかー、じゃあライバルだねっ」

ざばっと立ち上がってビシッと手を出てきた。私も立ち上がって


「私、負けないよ?」

私は彼の妹に.......宣戦布告した。


「もしかしてとは思っていたけどほんとに好きとは驚きだよ」

私は今日の水族館でのおでかけで薄々とは気づていていたけど可憐ちゃんはせんぱいに気があるんだろうなっと思っても実の妹だし、やっぱりないかなとも思っていた。


「実の妹が実の兄を好きになっちゃいけないなんて法律ないよーそれに好きって気持ちに他人も異性同性も兄妹も関係ないと思うんだー」

私は可憐ちゃんはすごいと思った。普通は兄妹で兄のこと好きになる妹なんて居ない。あるのはアニメとかの2次元だけだと思っていた。実際にあっても隠すだろうけど可憐ちゃんは隠す気がなかった。兄には言わないみたいだけど。


「んーそれは分かるかなー」


「美菜さんはおにぃのどこが好きなの?」


「せんぱいって素っ気ないけどちゃんと返してくれるんだよ。それに暗かった時の私、今の変わった私でも変わらず接してくれたそんなところに惹かれちゃったのかな」


そう、私が変わったのは高校に入ってからだ。中学の人は来なかったし私だって変わってみせると思ってお化粧やオシャレな格好だって学んだ。暗かった時の私に声をかけてくれたのは仲のいい女友達ぐらい。変わって可愛くなった私に沢山話しかけて来た男の人もいた。その中に中学の人も居た。向こうは気づいていなかったけれど。それでもせんぱいだけは変わらず接してくれた。そして変わった私に対して、せんぱいは

ーん?イメチェンしたのか。前も可愛いけどそっちも可愛いなー 私にだけきこえる声で言ってくれた事は今でも忘れない。努力して可愛くなった私だけでなく前の私も見てくれていた。せんぱいにとってはちょっとしたことだろうけど.......


「んー甘いなぁ、てかおにぃは女たらしになっちゃたんだね.......でも美菜さんのは羨ましいなぁ」


「私ばっかりはずるいよね?可憐ちゃんのも聞かせて欲しいな」


私達はお互いに好きな人について語り合った.......


「あいつら、おせえなぁ.......」



はい、もちろんのぼせてしまいました


「ったく、のぼせる事ぐらいわかるだろ」

そう言って水を渡してくれるせんぱい.......


「んっんっ、ぷはぁ、だって話に熱中しちゃって.......」


「まぁ、風呂で倒れなくてよかったよ。俺の前で倒れてきた時はびっくりしたわ」


「せんぱいいてくれて良かったですよー。てか可憐ちゃんはなんで平気なんですかー?」


「あいつ元々長風呂だし、強いからなー」

色々驚きもあったけど楽しかった。また泊まりにこれたらいいなぁ.......


「せんぱい.......」


「ん、なんだ」


「また、泊まりに来てもいいですか?」



「まぁ、いいんじゃね。可憐だって喜ぶだろうしよ」

素直じゃないなぁーせんぱいらしいけど


「可憐ー鈴木をたのむ。俺も風呂入ってくるわ」


「ん、いってら。お湯飲んでもいいからね?」

可憐ちゃん!?何言ってるの!


「飲むわけねぇだろ」


「じゃぁ私達が入った後のお湯堪能してきてね♪」

可憐ちゃんいつもこんななのかな?


「俺より先に入ったかそんな事言うのかよ」

あっ、いつもはせんぱいが先なんだ.......


「美菜さんー大丈夫ですかー?」


「うん、せんぱいに水貰ったし大丈夫だよ」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「それじゃ、鈴木は可憐の部屋で寝てくれ」

俺は可憐の部屋に布団を敷いて、鈴木を可憐の部屋に行かせる。


「それじゃおやすみ」


「はい、おやすみです」



「寝れねぇ.......」

隣の部屋では、ウザくて可愛い、そして俺の好きな人がいるせいで.......はぁ、こんなんで大丈夫か俺ってなるわ。


コンコン、ドアをノックする音が聞こえた

「せんぱい、起きてますか」

鈴木の声がドア越しに聞こえた。


「なんだ?寝れねぇのか?」

寝れねぇのは自分じゃねぇかというツッコミを自分でしている間に鈴木が入ってきた。


「失礼しまーす」


「入っていいと言ってないんだが?」


「その、せんぱい.......お願いがあるんですけど.......」


「わ、私の頭を撫でてくれませんかっ」

へ?頭?鈴木の方を見ると、頭をこっちを向けていた。


「な、なんで頭撫で撫でなんだ?」


「か、可憐ちゃんにだけするのはずるいですっ私にもしてくれないと.......不公平ですっ」

薄暗いから分かりにくいが、声からしてムスッとしているだろう。


「なんだよそれ」

俺は笑ってしまった。こいつが可憐に嫉妬かは分からないがそういう感情持っていることに.......って失礼か


「あ、笑いましたね!許しませんよー撫でてくれないなら布団に入りますから!添い寝してやりますから!」

待てそれは心臓に悪いっと言いたいがでなかった。心のどこかでこいつと寝れることを楽しみに思っている俺がいるのだろう。


っとまじで入ってきやがった!


「せんぱい.......どっきどきですね。そんなに嬉しいんですかぁ?」


「うっせ」

心拍数跳ね上がりである。バックバックのドキドキである

って何言ってんだ。動揺しすぎておかしくなっている。


「せんぱい.......頭、撫でてくれないんですか.......?」

いきなり顔上げてきたのでお互いの顔が近くてお互いに目を逸らしてしまった。


「なんで、そんなに頭撫で撫でにこだわる」


「そ、それは(可憐ちゃんのあの顔見てして欲しくなったなんて言えない.......)」


「別に撫でてもいいけどな」


「ほ、ほんとですかっ!?」

お、食いついてきたな。


「ちゃんとお願いして言えたらいいぜ」

俺ながらこいつの性格を理解してると言えるだろう。


「うっ、それはずるいですよ」


「言えないなら撫でないだけだぞ?」

鬼畜が出てきたな


「せ、せんぱい。私の頭をせんぱいの手で撫でてください」

上目遣いでねだってきたら無理だろ.......


「せ、せんぱい。言いましたよ!」


「わ、分かったよ」

俺が言った事なのでちゃんとやる。


「な、撫でるからな」


「は、はい」

別にやましいことではないがお互いに緊張してしまう。


ナデナデ.......スっ.......ガシッ.......ナデナデ.......


「お、おいそろそろいいだろ」


「んっ、まだです。もっと.......んん.......」

なぜ色っぽい声を出す!?


「ほんとにせんぱいの撫で撫で気持ちいいんですね。可憐ちゃんがああなっちゃうのも分かります」

可憐.......ってああってまさか!?


「お、おい?まさか.......」

顔を見ようとしてしまって.......


「み、みないでくださいっ!」

手で顔を覆って隠してしまった。


「今、恥ずかしい顔してますから.......せんぱいに見せれないです.......」


「くそっ、いつもウザ絡みしてくるのにこんな時にそんな事するんだよ.......」

ボソッとだが、この距離だ。もちろん聞こえてしまっただろう。


「え、(き、嫌われちゃったのかな.......)」


「俺がこんな状況でも襲わないって思ってんの?俺だって男だぜ?それに.......スキナヤツダカラ.......」


「え?え?せんぱい!最後なんて言ったんですか!気になります!教えてくださいよ」


「お、教えねぇ!もう寝ろ!」

俺は背を向け、壁の方にむく。なぜ追い出さなかったのか。それ自分でもわかっている.......好きな奴が隣にいて冷静さを失っていた.......


「な、なんなんですかぁ.......気になりますよ.......」



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

せんぱいが意味深な事を言って寝てしまった.......

布団から追い出されると思っていた、なぜ追い出さなかったのか私は考えるけど分からない。でも、背を向けて寝ているせんぱいを見て私は、その大きな背中に抱きついてすぐ眠りについてしまった.......



朝、可憐ちゃんに質問攻めにされたのは言うまでもない.......

お泊まり会ですっ!お泊まりっていいですよね、特に男女でなんて羨ましい限りです。正直これを書いているとどうやったらあの人物とは違うキャラができ上がるだろうと考えながら書いております。正直な話あの人物好きじゃないんですよね〜笑。プリセンスと交互にこちらを書いていこうと思っております。ので次の投稿はまた期間が空くと思いますがよろしくお願いします

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