土曜の朝からウザ可愛いは始まる
「ねぇせんぱい。起きてくださーい。起きないとイタズラしちゃいますよー?」
「なんでお前がいる」
朝目を覚ますと目の前に後輩もとい鈴木がいた。
「いやーセンパイの妹ちゃんが通してくれましたよ?」
「可憐なにしてくれてんの」
これは妹にお仕置きが必要だな。今日のプリン抜きにしておくか
「センパイ、起きないみたいなんでキスしますねー」
「今の会話で俺が起きてるのわかってるでしょ?っておい顔を近付けるな」
どんどん顔を近づけてくる後輩はキスしそうな手前で
「やだなーもうほんとにする訳ないじゃないですかー。え、もしかしてしたかったんですかー?」
「したくねぇよ。それよりどいてくんない?重いよ?」
「失礼なせんぱいですねー。女の子に重いとか言っちゃいけないんですよー?」
そう言いながら後輩布団の上からおりて
「朝ごはん作ってるので下におりてきてくださいねー」
タッタッタッと階段をおりる音が聞こえた
「朝ごはん.......か。久しぶりに食うかもな」
「あっ、おにぃーおはよぉ」
「あぁ、おはよう。可憐今日のプリンは無しな」
「えぇー!?なんでー!?」
「ソイツを入れたからに決まってんだろ」
当然かのように食卓の椅子に座ってニコニコしてる後輩を指して言った。
「えー?美菜さんのこと?いいじゃん、おにぃの彼女なんでしょ?」
「彼女じゃねぇよ」
「え、違うの?ツーショット撮ってイチャラブデートしてるのに?朝、せんぱいの彼女ですっ!って言ってたのに?」
「なに、嘘教えてんの?」
「(ノ≧ڡ≦)☆てへっ」
「てへっじゃねぇよ」
こいつはなんて嘘をつきやがるんだ。そもそも告ってもないし告らてもないのに。
「良いじゃないですかーもうカレカノで!」
「いや、良くねぇよ」
「なんでですか。こんな可愛くて家事もできてせんぱいの事を1番愛しているのに?優良物件ですよ?」
「ウザイし1番愛してはないだろ。てか家事できんの?」
まぁ、可愛いのは認めるがウザいってのもあるんだよなぁ。
「何言ってんのおにぃ。朝ご飯作ってくれたの美菜さんじゃん」
「あぁそういや降りてくる前言ってたなそんな事」
「そうです、私が作ったのです」
どうだ、というようなドヤ顔で言ってきやがった。
「そうか、ごちそうさま」
うん、普通に美味しかった。
「はい、お粗末さまです。これ片付けちゃいますね」
「皿洗いくらい俺がやるぞ?」
「そうですよー美菜さんおにぃにさせればいいのです」
「お前は少しくらいじぶんでやろうとしような」
「いいですよせんぱい。勝手に来て作ったんですから」
「いいや、俺がやる」
「いえいえ、私が」
「2人とも夫婦漫才やってるの?」
「やってない!」
こいつは何を言ってるんだ。俺がこいつと夫婦になれるわけないだろ。
「そんな、夫婦だなんて。まだ早いですよー」
こいつもこいつで何を言っているのだろう。
「とにかく可憐、鈴木と話しとけ。俺は皿洗ってくる」
「はーい。美菜さんお話しましょー」
「分かりましたよ。可憐ちゃんアルバムとかあるー?」
「あるよー。持ってくるね」
卒アル見せんのかと思いつつ皿を食器洗い機に入れ待つ。
「はい、持ってきたよ」
「これがせんぱいの.......!今と違って可愛いんですねー」
「鈴木、今日はどうすんだ?どうせ遊びたいんだろ?どっか行くか?」
「おぉーおにぃがデートに誘ってるー」
「そうですねー。可憐ちゃんいきたいとこある?」
「えぇ!?私が?2人でいってきなよー」
「せっかくだし皆でいきましょー?」
「んー美菜さんが言うなら行こうかな」
さーてどこ行くかな。可憐もいるし
「水族館とか行くか?」
「いいですね!」
そうして俺たちは水族館に行くことになった。
「可憐、着替えてこいよ」
「はーい。」
「せんぱいせんぱい。」
「なんだ?」
「可憐ちゃん可愛いですね。妹に欲しいです」
「そうか?まぁ顔は可愛い方とは思うが.....」
「おにぃ!美菜さん!準備できました!」
お気に入りの服着てきたか。ほんと気に入ってんなぁ
「できたか。なら行くか」
朝起きたら可愛い後輩がいるってシチュ、最高ですよね
3話目にして新キャラ妹ちゃん登場です。